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「アンティーク」はお金持ちの家の家具、「ヴィンテージ」はオシャレな人の履くジーンズ、「レトロ」は昭和な人?

アンティーク
Kaz / Pixabay




「昭和な人」……の部分は怒られそうな気もしますが、何となく当たってます!
何となく、ですが。


この中で一番古いものは?

古ければどんなものにでも使える言葉?

え! 感覚的に使い分ければいいんじゃないの? 呼び分けに決まりとかってあるの?

オシャレな古着はヴィンテージ?



などなど、大体の意味はわかってはいるものの、ハッキリした違いは? と聞かれると思わず鼻唄などでごまかしたくなってくるこれら3つの言葉。

「アンティーク・ヴィンテージ・レトロ」の違いと、その定義について解説いたします。


曖昧さが薄れ、皆さまのスッキリのお手伝いともなれましたら幸いです!

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「アンティーク・ヴィンテージ・レトロ」の違いはココ!


本当の意味とは若干異なりますが、「アンティーク・ヴィンテージ」にはちょっとした高級感を感じ、「レトロ」からはそこはかとない懐かしさを感じる、といったイメージでしょうか。


どれも「古いけど、いいもの」といった印象のある言葉ですね。


大雑把に言えばそれで間違いないのですが、

  • アンティーク: フランス語で「骨董品」「古美術品」の意味
  • ヴィンテージ: 元々はワイン造りの用語。転じて「由緒ある年代に作られたもの」「古くて価値のある商品」にも使われるように
  • レトロ:「復古調」「懐古的」など、古いものを好む感覚的なもの

実は、このような違いのある言葉なのです。


……うーん。違いがあるのはわかったのですが、イマイチその違いの境界線が曖昧なまま……


ですがまずはこの大まかな違いを押さえておいていただき、では続きましてまずは「アンティーク」と「ヴィンテージ」の違いについて、見ていってみましょう。

「アンティーク」とは?「ヴィンテージ」とはココが違う!


国境を跨ぎ、何か商品を輸入する際には「関税」が掛かりますが「アンティーク」と呼ばれるものになると、この税金が掛からなくなる、というのが大きなポイント。


税金が掛からない方がいいに決まっているのですが、ならば尚更そのラインはキッチリ決めねば、ということで作られたのが1934年制定のアメリカの関税法による「アンティーク」に対する定義です(その後「世界貿易機関 / WHO」もこの基準を採用)。


タイトルの3つの中で、唯一「アンティーク」にだけ法的な定義が定められているのですね。


「製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品」とされています。


実際に100年以上前につくられ、現在にまで残っている物です。保存状態や扱われ方次第では、ただの古いもの、ともなりかねません。

大事に扱われ、保存環境もよかったもの、それが例え道具であっても、もはや道具としてより美術品としての価値の認められるもの、希少価値・収集価値、共に高いものを指し「アンティーク」です。


集める人により「収集の価値」も変わってくるため、その基準も様々。扱われるものも、家具や人形、道具類、衣類、宝飾品など多岐にわたります。一般的には西洋の骨董品が主。


フランス語で「骨董品・古美術品(antique)」の意味を持つ言葉ですが、日本の「骨董品」とは、だいぶ趣きが違うのですね。古くには「ギリシア・ローマ時代の遺産、遺物」に対して使われていた言葉です。


ただし上記の「100年以上」の定義はあくまで関税法上の定義。


例えば家具での「西洋アンティーク」と言えば「1930年代」くらいのものを指す、など物によっては「100年」で分けることのできないものも出てきます。


また、フランスでは19世紀末から20世紀初頭頃に旋風を巻き起こした、いわゆる「アールヌーヴォー(1890年~1910年頃)」「アールデコ(1910年~1930年頃)」と呼ばれる芸術様式を「アンティーク」、それ以降を「ヴィンテージ」などと呼び分けることもあるようです。


確かにこんな昔に作られたものが現在にまで残っているのなら、それは希少価値・収集価値、どちらも凄いことになっていそうですね。

一つ欲しいです……


日本でも決められた基準はありません。

ですので取り扱うお店等によって「アンティーク」とされる商品の実際の製造年は、上記のアメリカの関税法「100年以上」の限りでないこともあるのです。


「アンティーク」とは、関税法の上では「製造から100年以上経過しているもの」を、かつての生活用品であっても、美術品レベルの価値を持ったものを指す言葉、となります。


さて、一方の「ヴィンテージ」。

語源はフランス語の「vendage」です。


特に良くできたワインとその収穫作業、製造工程を表わす言葉であり、フランス語では「vin = ワイン」「age = 年齢」になることからワインの生産された年を表わす言葉としても使われていました。
そして良質のブドウから作られた極上ワインを希少価値の高い名品とし「ヴィンテージワイン」などと、呼んだのですね。


英語表記では「vintage」。「~の頃(時代)」の意味を持つ言葉です。

これらから転化していき「特定の逸品」や「古いが価値の高いもの」といった意味として広がっていきます。


関税法他でも定められた基準はありませんが「アンティーク」ほど古くはないもの、つまり「製造後100年に満たないもの」を指す場合が多いようです。


商品によって違いは出てきますが、少なくとも10年以上は前に製造されたもの、というのが一般的に考えられている「ヴィンテージ」の条件とされています。


ではここで、関税法を少し忘れて「アンティーク」「ヴィンテージ」、それぞれの言葉本来の意味を見てみましょう。

    ◎アンティーク / antique
  • (美的、歴史的、金銭的に価値のある)骨董品、古美術品、またはそのような趣きのあること
  • 原義は「古代の・昔の」
  • → 一般的にはコレクションの対象となる古器物全般を指す

    ◎ヴィンテージ / vendage
  • ワインの醸造年、またはブドウの収獲年
  • 特定の地域、年に醸造された高級ワイン
  • 由緒ある年代に作られたもの、年代物
  • → 転じて「特定の逸品」や「古いが価値の高いもの」の意味

ワインの他にもジーンズや楽器などにも「ヴィンテージ」とつくものは多くあります。

古いものではあるものの、その良さが時間の経過とともに増すようなものが「ヴィンテージ」です。美術品として価値のあるものでなくてもいいのです。


同じく古い時代のものですが、その中でも「美術品」としての価値高いものを「アンティーク」、美術品の価値に限らず、時を経ることで名品となったものを指し「ヴィンテージ」。本来の意味では年数の設定はないのですね。


そして「アンティーク」に関しましても「製造年より100年以上経過したもの(手工芸品・工芸品・美術品)」とし、線引きとしているのは、あくまで関税法上でのお話。

この定義により自ずと「ヴィンテージ(他にも「ジャンク」や「ラビッシュ」、「コレクタブル」などの用語もあり)など」が「100年以下のもの」とし、呼び分けられることになるわけですが、その希少性やアート的な部分から「100年以上」には拘らず、たとえ以下であっても「紛れもなく『アンティーク』と呼べるものはある」ということなのです。

「レトロ」とは?


税金……ややこしくなる……

ですが「アンティーク」「ヴィンテージ」を分ける一応の目安としては役には立ってくれそうですね。


さてさて「レトロ」です。

何とも懐かしい響き。「古き良き時代の○○」といった感じですね。


こちらの言葉には「アンティーク」「ヴィンテージ」のように作られた年代に対する限定はありません。

「雰囲気が昔風」の一点に尽きるのですね。ノスタルジックです。


食品、玩具、電化製品、または映画や小説、ファッションなど、一昔前に流行ったような商品やスタイルを懐かしむ感覚、それらを好む趣味を指し「レトロ」です。


新しく作られたものでも、古い時代を感じさせるようなものなら「レトロ」。

かなり広い意味で使われる言葉です。


ですのでそういった意味では「アンティーク」も「ヴィンテージ」も「レトロ」に含む場合もあるのですが、前者2つが美術品や商品といったそのものを指す言葉なのに対し、本来「レトロ」とは昔を懐かしく思いほんわかする、といった感覚的なもの。そのスタイルが「レトロ」となります。


価値を見出すのはあくまで個人。


最新ファッションを着こなすのが好きな人もいれば、昭和30~40年代のファッションなどを好む人もいる、といった感じです。

コンピュータゲームを楽しむより、ブリキのおもちゃを集めるのが好き、などもですね。希少価値、美術的価値は関係なし。


ただし古い時代であれば何でもOKか、と言えばそうでもなく、知り得ないような古い時代や辛い時代などは「レトロNG」。

なぜなら「懐かしむ」ことこそがレトロの真骨頂だからです。

日本であれば、昭和限定とまでは言いませんがせめて大正時代までくらいでしょうか。

卑弥呼の時代まで遡る、などというのは「レトロ」でも何でもありません。いくらなんでもやり過ぎです。全然懐かしめません……


ただ単に「古い時代」ではなく、それを懐かしめることが「レトロ」では大事なのです。

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「アンティーク・ヴィンテージ・レトロ」のアレコレを比較!!


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「古い」をキーワードに、「アンティーク」ではそれに「美術品としての価値」も付加され「ヴィンテージ」では時代の流れにより、希少価値を伴うとともに商品としての価値自体も上がるもの、「レトロ」はそういった古い時代を懐かしむ感覚的なものを指す言葉。


輸入することを考えた場合の定義としては、中でも「製造から100年以上経過したもの」を「アンティーク」と呼び分け、それについては関税がかからないルール、といった感じですね。


なるほどです。

アンティーク家具・ヴィンテージジーンズ・レトロ趣味、などの言葉には、上記の違いや特徴が確かに当てはまります。


ではここで、もう一度おさらいも兼ねまして「アンティーク・ヴィンテージ・レトロ」の色々を比較していってみましょう!

本来の意味は?


  • アンティーク: 骨董品・古美術品。またはそのような趣きのあること
    → 美的・歴史的・金銭的にも価値のある骨董品・古美術品など、一般にコレクションの対象となる古器物全般に使われます。1870年頃までは「古代ギリシア・ローマの遺物」に対して使われていった言葉です。

  • ヴィンテージ: ブドウの収穫年、またはワインの醸造年。特定の地域・年に醸造した高級ワイン
    → 由緒ある年代に作られたもの → 古いが価値のあるもの、の意味で広く使われるように。

  • レトロ: 古いものや時代を懐かしむ懐古趣味、復古調のこと
    → ある時代の様式を真似て作られたものなど、実際に古い時代に作られたものである必要はなく、古い時代の雰囲気を持ったものに対しても使われます。

定義は?


言葉としての定義はありませんが「関税法」の上で定義とされているのは以下の通り。

  • アンティーク: 製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品
    ➡ この定義により「ヴィンテージ」はそれ以下のもの指すこととなります。また「レトロ」は作られた時代、価値などには限定されない感覚的なもの、愛着など、そのスタイルを指しています。

古ければみんな「レトロ」?


思い返せるくらいの時代が範囲です。
また、辛い思い出のある時代など「懐かしんで和む・楽しむ」のコンセプトから外れるものもNG。

「アンティーク調」って何?


「アンティークに似せて作られたもの」を指します。

古い時代物のように作られている、実際には新しいもののことです

どうして「関税法」で「アンティーク」を限定する必要があるの?


輸入の際「製造から100年以上経過している商品」には関税がかからない、という決まり事があるためです。

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終わりに……


アンティークジーンズ・レトロワイン・ヴィンテージ趣味……言ったことも聞いたこともなかったけど、その理由って、こういうことだったのね……


はい! こういうことだったのです!!


古い時代のものを集める趣味というのも素敵ですね。

ただし「レトロ」なものを集めるのか「アンティーク」を極めるのか、では出費の程が恐ろしく違ってきそうですが……


さて、いかがでしたでしょう。

「アンティーク・ヴィンテージ・レトロ」のモヤモヤは多少スッキリしましたでしょうか。

収集の趣味まで至らなくても、何となく今使っているものを大事にしたくなってきたかも……などと思っていただければ嬉しいです!!


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