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「貴方(あなた)」の会社と、「御前(おまえ)」の会社と……「弊害(へいがい)」のある会社?

会社


うーん! いいセン行ってたんですが、最後でグタグタになってしまいました……

会社に弊害があるのはさすがにマズいです!!


「貴社(きしゃ)」「御社(おんしゃ)」「弊社(へいしゃ)」、これらは知らなければただの難しそうな漢字の塊ですが、知ってしまえば案外その違いはシンプル。


どれも「会社」に対して使われる言葉です。


学生のうちはほとんど使う機会もない言葉かと思いますが、就職活動に入ると、イヤでも違いを知っておく必要のでてくる言葉。

履歴書やエントリーシートに「そっちじゃない方」を書いてしまうと、将来がちょっとだけ暗くなります。


「貴社」「御社」「弊社」の意味や使い分けを含めまして、その違いを紹介いたします。


面接や履歴書だけでなく、社会人になってからもかなりお世話になるこちらの3つ。

颯爽と使いこなし、ついでに後輩にさりげなく間違いを指摘したりと、皆さまの株をあげるお手伝いともなれましたら幸いです。


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「貴社・御社・弊社」の違いはココ!


まずはこれらを2つに分けましょう。

「貴社・御社」チームと、単独の「弊社」です。


「貴社・御社」チームは「相手の会社」を指す言葉。

一方の「弊社」は自分の会社を指した言葉です。

  • 貴:  尊いこと / 身分・価値が高いこと / 相手に関する語について敬意を表す語
  • 御: 文の主語になる名詞や代名詞などにつけ「尊敬・丁寧の意を表わす語」。「お」よりもそれらを強く表わす

ですので相手の会社に「貴・御」をつけ「貴社」「御社」です。


どちらも「相手を敬って、その所属する会社をいう語」、相手の会社に対する尊敬語ですね。


「弊」には

    「よくない習慣 / 古くなってやぶれる / 疲れる / 自分に関する事柄に添えてへりくだる意を表わす」

の意味があります。


もの凄いマイナスイメージの言葉ですが、最後の「自分に関する~」で、納得。

要するに「謙譲語」のようになるのですね。

「弊社」とは「自分の属する会社の謙称(相手に対してへりくだった気持ちを表わす言い方)」です。


さて、ここで問題がひとつ。


「貴社」と「御社」、なんで2つあるの? どっちか1つでよくないか?


ですね。

謎です。これでは履歴書問題が片付きません。

そこが実は一番知りたいところなのに……!!


……大丈夫です。

この使い分けも至ってシンプル。


では続きまして「貴社・御社」2つの表記のある「相手の会社への尊敬語」について、違いを見ていってみましょう。

「貴社」と「御社」の使い分けは?


結論から書いてしまいますが、

  • 貴社: 主に文字として書く時に
  • 御社: 主に話し言葉として

どちらかでなければ絶対に間違い、といった厳密なものではないものの、ほとんど一般常識化した使い分けです。

でも違いはこれだけ。

簡単です。


ですが、簡単なだけに「どっちがどっちだっけ?」とわからなくなる可能性も「大」。


それではなんの意味もなくなってしまう……


さて、ここで注目されるのが日本語特有の「同音異義語」という存在。


「おんしゃ」と聞いて「御社」以外に思い浮かぶ言葉は「恩赦」くらいでしょうか。

ですが「きしゃ」では山ほど思い浮かんでしまうのです。


貴社・記者・汽車・帰社・喜捨・喜捨……


上記のものはパソコンの「きしゃ」と打った際出てくる変換文字を順に並べただけですが、例えば、

「あなたの会社のライターさん」


と言いたい場合でも、


「貴社の記者」


と冗談のようになってしまうのですね。

よく例に出されるのが、


「貴社の記者が汽車で帰社した」


です。


上記の一文は目で見て読んでいるので、何を言わんとしているのかはわかると思うのですが、これを耳だけで聞くと、


「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」


……おちょくられているようにしか思えません。

そしてこの言葉を使うのは相手の会社の呼び名として。


おちょくっているように思われては、困る……


なので話し言葉では「おんしゃ(御社)」なのですね(おちょくられてる云々ではなく、聞き間違い等を防ぐため)。


さて、本題の(と勝手に思っている)履歴書です。

エントリーシートでも同じですが、こちらには「貴社」。

書き言葉だからですね。

響きが「汽車」や「記者」に似ていても、関係ないのです。目で見て読むので。


ですが面接では「御社」。


話の流れから「記者」や「帰社」などと間違われる可能性はまずありえませんが「御社」です。


入社後の電話応対などでも「御社」、商用文などには「貴社」。


とにかく、


「文章の中では『貴社』、話し言葉(会話)として使う場合には『御社』」


です。


では「メール」の場合はどうなるか?


本来なら「貴社」ですね。

メールは確かに「電話」を使いますが、通話ではなく送信。


ですが……


書いているから「貴社」なのですが、そもそも、そこまで重要な相手にメールで「貴社」を使うような文章を送るものなのか、という疑問は残ります。


実際「貴社」と「御社」では、普段耳にしない分「貴社」の方が硬い印象を与えるのですね。


「貴」と「御」の意味からも「貴」の方が尊敬・丁寧度の高い印象を受けます。

ここはケースバイケースでもいいのかもしれません。


ですが正確を期するなら「貴社」を使ってください。

本来なら「メール」でも「貴社」ですが、相手と場合によっては「御社」でも非常識と受け取られないこともある、程度にお考えいただけると間違いないかと思います。

(※「貴社」や「御社」を「弊社」というのは完全に間違いですが、「貴社」「御社」は、あくまで「一般的に多く使われているため一般常識化されてきたもの」です。

面接や履歴書などでは、ですので上記のような使い分けが無難ですが、それ以外については「絶対に」ではありません。
「一般常識」的な使い分けであるだけです。

必要以上にこだわるより、相手との親しさなどによる使い分けの方が、より親密な印象を与える場合などもあります。

ですがそれをいってしまうと、話が進まなくなってしまうため……

これまでのものと以後、あくまで一般的により多くなされている使い分けでのご紹介、ということでご了承ください)

「弊社」とは?


「自分の会社をへりくだっていう」弊社。

こちらは文章でも話し言葉でも「弊社」でOK。


同じような意味合いで「小社」ということもあります。


また「当社」もよく使われますね。


少しタイトルとずれてしまいますが、こちらの「当社」も「弊社」とセットのようなものなので軽くご紹介です。


「弊社」はあくまでも社外に対し使う言葉。

相手に対し、へりくだるためにこのように自分の会社を表現するわけです。


一方の「当社」は特にへりくだりません。

単純にこの会社、うちの会社、といっているようなものです。


ですので

社内で自社のことをいう場合に使われるのが「当社」になります。


また「当社比〇%増量!」などと書かれたパッケージなどもよく見かけるかと思いますが、「弊社比〇%」とはなりません。


「当社」は客観性を持たせたいときにも使われる言い方。


「弊社比」ですと、何となく購買層に媚びているイメージで「ほんとはそんなに増量してないんじゃないの?」な事態になってしまうからでしょうか。


とにかく公に向けての目印的なものを示す場合にも「当社」です。

  • 弊社: 自分の会社をへりくだっていう、主に「社外」に対して使われる言葉
  • 当社: 自分の会社のことを主に「社内」でいう場合に使われる言葉

と使い分けられています。


ですので、面接や履歴書の志望動機などで「弊社」は絶対に使ってはダメです。


まだ入社が決まってもいないのに、なんでうちの会社の立場に立ってへりくだってんだよ! のようなくらい失礼な間違いになってしまうのですね。


この場合使うのは面接官側。

「なぜ弊社(当社)を志望するのですか?」などと聞かれたら「御社の独創的で革命的な~」などなどとなるわけです。


そして履歴書の志望動機には「貴社の~」ですね。


「当社」もですが「弊社」は入社後からのお付き合いが増える言葉です。

「貴社」「御社」と混同してしまわないよう、ご注意ください。

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「貴社・御社・弊社」の違いアレコレ♪


♦正しい履歴書の作り方Vol.3


知ってしまえば、案外シンプルな違い、使い分けでしたね。

きっと、面倒くさい使い分け方があるんだろうなぁ、と思っていた日々がはるか遠くに感じられます……


ではここで、それほど面倒ではない「貴社・御社・弊社」の意味や使い分けなど、違いについてもう一度まとめていってみましょう!

それぞれの意味は?


  • 「貴社」「御社」: 相手を敬って、その所属する会社を言う言葉
     → 相手の会社に対する尊敬語です。

  • 「弊社」:自分の会社をへりくだっていう言葉。小社も同様
     → 自分の会社の謙称です(社外の人に対して)。

  • 「当社」(おまけ): この会社
     → 自分の会社のこという時(社内の人に対して)。

「貴社」と「御社」の使い分けは?


  • 貴社: 主に書き言葉として
     → 履歴書や書類にはこちらを

  • 御社: 主に話し言葉として
     → 面接や会話、電話応対にはこちらで

これらを敬語にするにはどうすればいい?


いや、これらが敬語なのです。

ですので「貴社様」「御社様」は間違い。

二重敬語となってしまいます。

会社じゃないものにも「貴社」や「御社」?


ではありません。
それぞれに呼称が変わってきます。

こちらも一般的に多く使われているものをご紹介です。

  • 銀行:「貴行」「御行」
  • 病院:「貴院」「御院」
  • 役所:「貴所」「御所」
  • 組合:「貴組合」「御組合」
  • 高校や専門学校など:「貴校」「御校」
  • 大学:「貴学」
  • 財団法人:「貴財団」  などなど

転職のときの面接では?


今まで勤めていた会社をどのように言えばいいのか、ですね。


これはそのまま「現在の勤め先」「現職」で問題ありません。


面接官は「今までの会社の一員」としてへりくだる相手ではないため「弊社」でなくていいのですね。

また、現在すでに会社を辞めている場合には「前職」になります。

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終わりに……


聞き取り間違いを防ぐために「御社」……

なら書く場合も「御社」で統一しちゃえばいいのに……



あ、その手がありましたね!!

なぜ、そうしないんでしょう……


また新たな謎が増えてしまいました。

まぁ、きっとそれなりのわけがあるのでしょうが、それはまた別の話。


普段一緒に遊んでいる友達が、かかってきた電話に対し「御社の○○が」どうのこうの、と話しだしたのを見て、少なからず衝撃を受けたことを思い出します。

「やるな、友達め!!」な気分でした。

「御社」「弊社」と言っているだけなのに、なぜカッコよく見えるのか。

またまた、謎……


わかってしまえば何ということもない違いも、知らないままだと思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。


特に就活では、致命的な深さの穴に突き落とされる可能性も……


さてさて、いかがでしたでしょう。

「貴社・御社・弊社」へのモヤモヤは、多少なりとも薄まりましたでしょうか。


皆さまのスッキリと、就活成功のお手伝いに少しでもなれていましたらうれしいです!


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