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え、まだそんな年じゃないし……っていうか「確定なんとか」って、何? 退職金的なものなの?

年金


はい。退職金的なものなのです。


まだ新しい部類に入る制度なので、イマイチ仕組みや退職金または今までの企業年金との違いがわからない、興味もない、という方も多いかもしれません。

ですが「確定拠出年金制度」が誕生したその背景を知ると「『まだまだ』とか言ってる場合じゃなかった!」なのです。


確かにずいぶんと先のことかもしれませんが、いつかは必ず訪れる老後。

そのための準備に『早すぎ』はありません!


「確定拠出年金」「退職金」、もらえるのはどちらか一つだけ? 等含めまして違いを解説いたします。


備えあれば憂いなしの老後へのお手伝いとなれましたら幸いです。


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「確定拠出年金」と「退職金」はどこが違う?


勤めていた会社を退職する際に支払われる「退職金」。

こちらは一括で支払われる「一時金」です。


そして一方の「確定拠出年金」は「年金形式」、つまり定期的に分割で支払われます。

年金は年金でも、国民年金や厚生年金、共済年金など国が運営する「公的年金」とは違い、こちらは企業が運用する「企業年金」の一つ。

ここがまずは一番大きな違いとなります。


一括払いか分割払いか、ですね。


さて、かつては「税制適格退職年金制度」というものがありました。

昭和37年の税制改革により、中小企業を中心に普及してきた制度で、各企業が国税庁に承認を申請して、生命保険会社や信託銀行など金融機関を利用し退職金の積み立てをしていくシステムです。

導入すると「退職一時金、または退職年金の支給目的の積立保険であればその全額を損金として扱いますよ」という税制上の優遇が受けられるものでした。


ところがバブルの崩壊などにより、この積立金をやり繰りしていくことが徐々に困難になっていき、一括で積み立て不足の借金を返せない、など、退職金制度自体の存続が危ぶまれる状況になっていることが明らかになってきます。


結局「適格退職年金制度」はその後2012年に廃止されてしまうのですが、それに代わる新企業年金として2001年10月に「確定拠出年金法」が、2002年4月には「確定給付企業年金法」がそれぞれ施行されることとなったのです。


このような背景から「確定拠出年金」は生まれたのですね。

これが2つの大きな違いと「確定拠出年金」誕生までの大まかな流れです。


では続いて「退職金」と上記の「確定拠出年金」について、一括か分割か以外のそれぞれの特徴等を少し詳しく見ていってみましょう。

「退職金」とは?


なぜ「退職金」は支払われるのか?


簡単に言えば、企業側が退職時に備え積み立ててくれているからです。

ですがこれは義務ではないのですね。古くから続く慣習的なものです。

法的に定められているのは公務員の「退職手当」だけ。民間企業の場合、退職金制度を採用するかどうかはそれぞれの企業サイドの判断に委ねられています。

ただし「うちは退職金制度アリですよ」と就業規則や労働契約などで定められている場合には「退職金」は「賃金」の扱いを受けるため企業側に支払い義務が発生します(義務ではないけれど、一度始めたら義務になる。NHK受信料の支払いシステムのようですね)。


さて、そんな退職金は「会社が積み立て」「会社が運用・管理」「会社が給付」が基本。


ですので、業績の悪化や社内規定が変更されるなどでの減額、もしくは最悪倒産、などということになれば、会社もろとも退職金もなくなる、もあり得るのですね。

退職金制度は会社ごとに異なるため、「中小企業退職金共済」などを利用しそこに会社が毎月掛け金を支払い、各従業員ごとに管理され退職時に支払われるケース、掛け金を企業内部に積み立て退職時に給付、などなどさまざまなケースがあります。


ですがどのようなケースであってもネックとなるのは、長引く不景気や低金利の現状。

最早、企業側が積立金をやりくりしていくのが困難な状態なのです。きついのです。

かつてのような終身雇用が前提の時代でなくなっていることもあり、近年では退職金制度自体を導入しない会社も増えてきています。退職金を約束するより年収をUPした方が、優秀な人材が確保できるといった考えから廃止に至ることも多いようです。

前述の「税制適格退職年金制度の廃止」も大きな要因です。


では、終身雇用が前提でないのであれば、転職した場合、退職金はどうなる?


通常もらえますが、退職一時金制度をとる場合、一般的には「基本給×勤続年数×給付率」が退職金として支払われるため、定年退職などに比べるとかなり少なめになってしまうのです。


会社に委ねる制度。楽ではあるものの、転職時や業績の悪化・倒産などの場合のリスクも大きくなります。


また、退職金制度自体は廃止し、その代りに企業年金制度を導入、ですが実質的にはそれが退職一時金として支払われることも多いようです。


退職金とは、会社が退職時に備え資金を準備、社内もしくは社外で積み立てを行い、勤続年数が支給額の基準となる、掛け金の運用先からその運用・管理、給付額までを会社が決定する、退職の際に一括で給付される金銭のこと。ただし、会社に委ねている分、会社の業績などと運命を共にするリスクあり、となります。


退職金を受け取る時には「退職所得控除」が適用されます。そこは安心ですね。

「確定拠出年金」とは?


♦#5 確定拠出年金って必要なの?(ハマカーンの資産運用劇場)


こちらは「企業年金」の1つの形。


「企業年金」とは退職時に一括で支払うのではなく、退職後の年金として銀行や生命保険など、会社の外部の金融機関に積み立て運用してきたお金を、退職者に定期的に年金形式で支払うものです。


こちらの「企業年金」には「確定給付企業年金」とそしてタイトルにもある「確定拠出年金」の2種があり、伝統的な方が「確定給付企業年金」と呼ばれるタイプです。

将来の給付額が確定しているので「確定給付」企業年金と呼ばれます。

上記のような仕組みで積み立てられていきます。


年金スタイルで定期的に給付されること、社外で積み立てられることは(退職金でも「中小企業退職金共済」などを利用している場合には社外)退職金とは違う部分ですが、「積み立て、運用・管理、給付」の責任が会社側にあるところは同じです。

「年金」のイメージ通り、といった感じですね(先ほど書きましたように「企業年金」が年金形式ではなく一時金として、つまり「退職金」として扱われるケースもあります)。


さて、このように会社主体であらかじめ年金給付額を決めて運用されていた「確定給付企業年金」ですが、当然今の時代、会社の負担は大きなものとなります。

加えて会社の業績も悪くなれば年金の運用もうまくいかなくなり、積み立て不足も……将来に受け取れる額が「確定」しているはずの年金が減額される、という可能性も出てきたのです(実際給付が減った例はあります)。


そして、さらに追い打ちをかけているのが「少子高齢化」の現状です。

こちらは公的年金の方ですが、現役世代の負担がもの凄いのです。

その人数自体も減少。


では現役世代の負担の抑制のために何ができるか?


年金が支給される年齢の引き上げや、その年金給付額の削減です


ですがそれでは厚生年金や国民年金など「公的年金」だけでは心もとない以上に無理が生じてくるのです。


しかも公的年金の受給は65歳以上からです。

60歳が定年の会社の場合でしたら、新しい仕事を探すか、それがままならないのであれば無収入のままその後の5年間を過ごすしかなくなってしまう……


老後が全く安泰じゃない……


そこで注目を浴び、伸びてきているのが2001年導入の「確定拠出年金」です。


公的年金も従来の企業年金(確定給付企業年金)も退職金もあてにならないのが現状であるのなら、自分の力で何とかできる資産形成を! というのが「確定拠出年金」のコンセプトのようなもの。


退職金にせよ、従来の企業年金である「確定給付年金」にせよ、会社が主体となって掛け金の運用・管理、将来的な給付額を会社側が決定していましたが、こちらの「確定拠出年金」ではそれらを決めるのは自分自身、となるのです。

従業員の自助努力いかんで資産を作ることができるようにと、こちらを導入する企業が増えてきています


「確定拠出年金」には「企業型」「個人型」「企業型マッチング拠出」の3つがありますが「退職金」と呼応するタイプは「企業型」のもの(個人経営やフリーランスの方、また会社がこの制度を設けていない場合、個人で加入するのであれば「個人型」になります。「マッチング拠出」は会社の掛け金に個人でもプラスして積み立てをしていくもの、または個人のものに会社側が、の逆パターンのものを指します)。

ですので掛け金を準備するのは「会社」、掛け金の額は社内規定により決められます。

が、その後がかなり異なってきます。


仕組みを簡単に見てみましょう。

  • まず会社が掛け金(拠出額)を決める
    → 会社が毎月掛け金を支払う(積み立て)→ 社員一人ひとりの専用口座へ

  • 各社員はその資金を退職時まで自分で運用 → 退職
    → 運用がうまくいけば受け取る額が増える / 運用に失敗すれば減額となる
    ➡ 受け取れる額は運用次第、給付額はその実績に応じたものとなります。

退職時に一括で退職金をもらうのではなく、いわば退職金の前払い。働いている間に毎月一定額ずつ確定拠出年金の専用口座に振り込んでもらい、それを資金にどのような運用していくかは、自己責任の範囲で自由です。


運営管理機関の提示する金融商品の中からどれを選ぶかも加入者(従業員、つまり自分)が決定です。

定期預金に移してもよし、投資に使うもよし。


また、元本保証の定期預金と投資信託などに分けて運用することも可能です。


「退職金」同様、老後の生活保障に役立てることのできる制度ですが、単に会社側に積み立ててもらっているものを退職後に受け取るだけでなく、それを利用してうまく資産運用を続けつつ退職を迎えるわけです。

退職金の自己管理、しかも増やせるかも(……減るかも、ですが)、といった感じですね。


個人別に年金の専用口座を持っていることになり、残高なども把握することができます。

また、何といっても、会社の都合で減らされることはないことは魅力です。仮に会社が倒産しても、口座は別に残ります。

さらに、ここも注目される要因ですが、転職の際には、転職先に今までの年金資産を移動することもできるのです(「ポータビリティ」といいます)。

税金の問題もクリア。

利息・配当・運用で得た利益に対し、すべてが非課税扱いです。受給時に退職所得控除が受けられるのも退職金の時と同じです。


ただし60歳までは現金としては使うことはできません。

中途退職であっても容赦なし。60歳まで待たないと引き出せません。


「退職金」でしたら、定年退職に比べれば勤続年数が少なくなるため受給額も減りますがとりあえずはもらえるのです(懲戒解雇などその会社のルールによりもらえない場合もあります)。

「確定拠出年金」、痛いです。


また、運用方法を自分で考えるのが面倒くさいのも事実。

従来の「退職金」もしくは企業年金のように会社任せで退職時にもらえるなら、その方が楽ではあるのですね。増やせませんが。

ですがもちろん運用の失敗は給付額は減額に直結です。その場合でも、原則自己責任。

これもかなり痛い。

ハイリスクハイリターンを狙いすぎるのも考えものです。


さらに、転職時の際にメリットとなるべきポータビリティも、転職先がこちらの制度を導入していなければ、基本、個人型に乗り換えるしかなくなり、その手数料がネックとなって運用が厳しくなることもあります。

そこはクリアできたとしても、手続きが面倒であることは変わりません。


メリットばかりではないのですね。

デメリットもしっかり押さえておくことが重要です。


ちなみに、一時金として受け取るか、年金の形で受け取るかも、運営機関の規定にもよりますが、その範囲では自由に設定することができます。


このように自己責任型のこの制度が日本に受け入れられるのか? と危ぶまれていた時期もありましたが、意に反して増加傾向にあるのには、それだけ公的年金など老後の生活保障に不安があるからなのですね

両方もらえる?


そもそも退職金制度や企業年金制度は義務ではありません。

導入するかどうかは会社の判断に委ねられているため、会社ごとに異なることになります。



「企業年金」のある会社、「退職金制度」のある会社、またはどちらの準備もなされている会社、どちらの制度もない会社など、千差万別。


当たり前のことをいうようで恐縮ですが、制度として取り入れられているものが支払われるのですね


最近では「退職金制度」を廃止し、代わりに「企業年金制度」を採用、といった企業が増加傾向にあります。

そしてその中でも「確定給付企業年金」採用の企業と「確定拠出年金」採用の企業に分かれ、かつての主流だった「確定給付企業年金」採用の企業数を結構な勢いで「確定拠出年金」タイプ採用の企業数が追い上げている、といった印象です。


ですがこればかりは一概に言えませんので、総務などで制度の設定を一度聞いてみることをおススメします。


もらえると思ってたのに……


思っている場合ではありません!! 本気で老後が不安なものとなってしまいます。


前述の「確定拠出年金」には「個人型」のものもあります。

それ以外にも何らかの手を早めに打っておけば、今後も進むであろう不景気や低金利、少子高齢化の中で迎える老後に余裕をもって対処することができるかと思います。

備えあれば憂いなし、かつ、善は急げです!!

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「確定拠出年金」と「退職金」の違いアレコレ♪


まだ先。でも必ず来る老後。

それが回避できないのであれば、可能な限り安泰に過ごせるよう努力をするのは今のうちなのかもしれません。

老後は今の自分の続きなのですね。よし、頑張ろう!


ではここでもう一度「確定拠出年金」と「退職金」の違いを、今度は比較しつつ見ていってみましょう!

それって何?


……そこから、なのですね……

  • 退職金: 企業を退職する際に支払われるお金
     → その中でも一括で支払われるもの

  • 確定拠出年金: 企業を退職する際に支払われるお金
     → その中でも年金として支払われる企業年金の一種

◎一種って?

「確定拠出年金」の他、「確定給付企業年金」というタイプもあります。

◎何が違うの?

  • 確定給付企業年金:「会社が積み立て」「会社が運用・管理」「会社が給付」。将来もらえる給付額はあらかじめ確定されています
     → ですので「確定給付」です。

  • 確定拠出年金:「会社が積み立て」、以後の「運用・管理」は従業員に任せられ、給付額は、その運用実績により変わってきます
     → あらかじめ確定されているのは「拠出額(掛け金)」。ですので「確定拠出」、給付額は「確定していない」バージョンです。

「退職金」「確定拠出年金」の違いを比較!


  • 退職の時に一時金として一括でもらえる →「退職金」
  • 60歳以降に年金として定期的に受け取れる(または一時金とすることも可)→「確定拠出年金」

  • 会社の業績悪化、または倒産の時には減額、あるいはもらえない場合あり(←社内積み立てで倒産の場合)→「退職金」
  • 会社が倒産しても、社外に個人口座として積み立てられるため、資産は守られる →「確定拠出年金」

  • 比較的新しい制度だ →「確定拠出年金」(2001年)
  • 伝統のある制度だ →「退職金」(奉公人への暖簾分けとしてスタート)

  • 外部に積み立てる場合は、会社が積み立てから運用・管理、給付までを担当 →「退職金」
  • 「基本給×勤続年数×給付率」→ =「退職金」
  • 「中小企業退職金共済」を利用し、会社が毎月積み立て、その掛け金を退職時に給付 →「退職金」
  • 毎月の積立のみ会社が担当。その後の資産運用は社員一人ひとりが担当。その実績により給付額も変動 →「確定拠出年金」

  • 転職時はそれまでの勤続年数をベースにした金額が支払われる →「退職金」
  • 転職の際は転職先に資産をそのまま持ち運べる(ポータビリティ)が、転職先が同じ制度を導入していない場合もあり →「確定拠出年金」

  • 早期退職等の場合も60歳までは(原則)現金として引き出せない →「確定拠出年金」
  • 早期退職の場合、給付額は少なくなるが支払われる →「退職金」

  • 個人別の年金口座で資金を管理できるため、残高が把握できる →「確定拠出年金」
  • 給付額がわかるのは退職時 →「退職金」

  • 掛け金(拠出額)があらかじめ決まっている →「確定拠出年金」

  • 給付額を決めるのは会社側 →「退職金」
  • 最終的な給付額は運用次第で決まる →「確定拠出年金」

  • 退職金制度しかない → 退職時には「退職金」
  • 確定拠出年金を取り入れている → 60歳以降に「年金」として給付
  • どちらの制度も導入されている → 両方もらえます

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終わりに……


先ほどもチラリと書きましたが、退職金を廃止して、その代わり年収等を上げていく方針の企業もあるようです。優秀な人材確保のためとか。


これを現役時代に贅沢に使ってしまったら、老後がかなり心もとないものになりそう……


まずはご自分の勤めている会社がどの制度を導入しているのかを知り、それにより老後の計画を今のうちから立てていくのが賢いやり方なような気がしてきました。


老後……安泰な毎日希望です……


さてさて、いかがでしたでしょう。

不安になる部分もたくさんありましたが、知らずに「ウソ~~! あてにしてたんだけど!!」や「せっかくの資産運用の機会を完全にムダにしてた……」などの回避に、少しでもお役に立てていればうれしいです!


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