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お財布拾った時に行くのが「交番」、泥棒に入られたら「派出所」、気さくな駐在さんとお茶を飲むところが「駐在所」?

警察官


……今までそういう使い分けをしてたのですか? 怒られたことなかったですか? 特に、駐在所で……


善良な市民の強い味方、脛あたりにケガをされている方にとっては近づきたくない場所、「交番・派出所・駐在所」。


どうして似たようなのが3つもあるの?
それぞれに、役割が違うとか?
お巡りさんって、警察官だよね? じゃあ、駐在さんって、誰?



などなど、身近なのによくは知らない「交番・派出所・駐在所」について、わかりやすく解説いたします。

皆さまのスッキリと、駐在所へのご迷惑軽減に、少しでもお役に立てれば幸いです!


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「交番・派出所・駐在所」はどこが違う?


3つ共に共通するのは「警察署の出先機関」であること。

警察署の「出張所」のような施設ですね。


まず「交番・派出所」と「駐在所」での大きな違いとなるのは、その「出張所」的な場所で働くのが「複数」なのか「ひとり」なのか、というところです。


どちらも担当地域の安全を守ってくれているのですが「交番・派出所」では「複数の警察官が交代(同時勤務は二人以上)」でその役を果たし、一方の「駐在所」では「(原則)一人の警察官」で、となるのです。


……!!
一人でその地域を守る? 過酷過ぎじゃない? いつ寝るの? っていうか、家帰れないじゃん!! え? まさかの住み込み?!



はい!
その「まさか」です!

「住み込み」というと、何となくニュアンスが違ってくるような気もするのですが「駐在所」は「そこで働く警察官」の住居(官舎)も兼ねています。一人で地区の警備や事務処理等もこなさなければならないので居住し常駐している必要があるのです。ご結婚されているなら当然ご家族もみんな一緒。これはいいですね!!


つまり、大まかにいえば、

  • 交番 / 派出所: 警察官が複数で交代しながら担当地域を守る、その活動の拠点となる場所
  • 駐在所: 一人の警察官が担当地域を守るための活動を行う場所でもあり、家族との住居でもある場所

このような違いがあるのです。


じゃあ「交番」と「派出所」の違いって何?


ですね。
では続いて、複数の警察官が地域を守る活動の拠点とする「交番」と「派出所」、それぞれについてと、その違いを見ていってみましょう!

「交番」とは?「派出所」とはどこが違う?


「交番所」→「(警察官)派出所」→「交番」


これは正式、とされた名称の流れです。


始まりは明治7(1874)年。東京警視庁が設置されます。

同時に巡査を都内の特定の場所に派遣。当初はその場所に立って、交代で見張りをしていました。

交代(替)で番をするから「交番」。そのままだったのですね。正式には「交番所」と呼ばれていました。


現在のように建物の中で仕事をするようになったのは、そのしばらく後のこと。寒かったり暑かったりしたのでしょうか。立って見張るより、建物を建てて事務仕事等もできるようになったのは、確かに効率もいいです。


明治21年には「交番所」は「(警察官)派出所」に、先ほど書きました「常駐型」のものは「駐在所」を正式名称とされ、全国に統一されます。


とはいうものの、今まで散々「交番所」と呼び慣れてきたものが簡単に忘れられるはずもなく、「交番」の呼び名は残ります。

残る、というより、変わらず浸透し続けていたのですね。


そしてついに平成6(1994)年、それまでの正式名称だった「派出所」改め「交番」、となったのです。

国民への浸透率、また、国際的にも「KOBAN」として親しまれていた呼称の勝利でした。

ですので、本来なら「police box」であるはずの「交番」の屋根などの表示(?)も堂々と「KOBAN」です。海外でも日本の交番は「KOBAN」で通用します。すごいです。


つまり、

    ♦もともとは建物なし。その場で交代で見張り(番)をしていた「交番所」からスタート → 建物を建て、そこを拠点とする現在の形になり →(「駐在所」の呼称も含め)正式名称を「派出所」に → 市民人気、国際的にも通用する呼称、などの理由により「派出所」呼称を「交番」に再度改めることで正式名称とする(警察法改正により)

このような流れですね。


現在の正式名称(交番)か、かつての正式名称(派出所)か、といった違いです。


ですが「派出所」が完全になくなってしまったわけではなく、現在でも警備を主とするものにはその名称がつけられています。


例えば空港や大使館、または繁華街など多くの人が集まり、警察官がいた方が安心かなぁ、と思われるような場所では「交番からさらに出張した(交番の交番)」といった形で「警備派出所」なるものが配置されているのです。


また交番にもいくつか変わり種もあり、大きな都市などでは、耳の不自由な方たちにもより気軽に相談等をしてもらえるよう、通常の交番であれば筆談、となるところを手話での会話ができる巡査が配置されていたり(「手話交番」との案内表示あり)、「幹部交番 / 警部交番」などと呼ばれる大型交番もあります。
こちらは、警察署の統合により、その地域での治安対策が手薄に……といったことにならないよう、階級の上の警察官が所長を務める大きな交番を配置し、より安全な治安維持を目指そうとするものです。


ただし、昨今では警察官不足。

交番には24時間警察官が常駐していることが原則なのですが、一定の時間しか滞在していない交番や、警察官はおらず、テレビ電話が対応する無人交番など「空き交番」と呼ばれる交番が増えてきているのも現状。

警察OBが相談員として勤務するケースなどもあり、喫緊の課題として、頑張って取り組んでくれているようです。


ちなみに交番のお巡りさんのお仕事はこちら。

  • 交通整理
  • 地理案内
  • 落とし物の受理
  • 迷子の保護
  • パトロール など

  • そして、事件事故があれば、それらへの対応もしてくれます。

    頼りになりますね。案外忙しそうです。悪いことをしてお巡りさんの負担を増やしてはダメなのです!

    「駐在所」ってどんなとこ?


    ♦ネコの駐在さん cat police  Miyazu


    さて「駐在所」です。

    先ほども書きました通り、交番のような複数での交代勤務ではなく「(原則)一人の警察官が常駐し、受け持ち地区の警備や警察の事務処理等を行う場所であり、その家族との居住の場所を兼ねた施設(官舎)」


    このことからも想像できるかと思いますが、配置される場所は、人口数や事件、事故の発生件数により決められます。

    よって、都市部ではなく郊外や過疎地域、山間部、離島など、人口数も少なく、比較的治安のいい場所に設置されていることの多い「駐在所」。

    ですが、やはり一人、ということで、多くの警察本部では「所長には警部補を充てる」と決められています。警察活動のベテランさんがほとんどなのです(巡査部長以下、となる場合には近くの交番の所長や本署の地域課係長が所長を兼任します)。


    「交番のお巡りさん」に比べ、地域住民の皆さんと、より近い存在であることも「駐在所」の特徴かもしれません。

    お茶を飲みに行くのは反則ですが、いつもそこにいてくれる同じお巡りさん、しかも住んでいるので、その地域の「住民」でもあります。いわばご近所さん。

    非番の日などでも、住民の皆さんが相談に訪れれば対応。普段着でOK(だってお休みだから)。のどかです。仲良くもなります。


    一緒に住んでいる家族(奥様)も研修を受け、その業務をサポート(電話を受けたり、巡回中の留守を預かったり)し、対価として5万円~9万円程度の報奨金が支給されます。ですので月に○○日以上は絶対に家にいなくてはいけない、なども決まっているようです。

    ちょっと大変ですね。

    また「お昼ぐらい気楽に一人で済ませたいわ~」などと思っても、体力勝負の旦那さん = 警察官です。そうめんなんて食べません。がっつりカツ丼です。


    ……かどうかはわかりませんが、四六時中一緒にいるのは確か。

    それが原因ではないにせよ、近年の「駐在所」では、家族の生活上の都合等により、単身赴任的に一人で官舎に住む、もしくは独身者が勤務に当たる、といったケースも多くなっています。


    ですが、逆バージョンもあり、1990年代後半頃からは、都市部にも敢えての「駐在所」設置が増えているのです。

    やはりいつもいて(というか住んでいて)、顔も知っているお巡りさんの方が親しまれますし、頼りにもしやすいのですね。治安維持対策の一環として設置されたケースでは、東京23区内でもその数はなんと59か所です。


    「駐在所」でのお仕事も、交番勤務でのものとほとんど変わりません。


    先ほども書きましたが半休、全休など非番もあり、基本日勤制となっていますが、突発の事件、事故等が起こった場合にはその限りではありません。事実上24時間勤務、ということもあり得ます。

    ですので、その意味でも、治安の良い地域に配置されているのですね。

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    「交番・派出所・駐在所」はこんなに違う!


    何となく、何となくですがお巡りさんに親しみが湧いてきたような気がします。悪いことさえしていなければ、単なる「頼りになる人たち」のような……今まで感じていたあの威圧感は何だったのでしょう。


    では最後に、そんな頼りになるお巡りさんの職場、「交番・派出所・駐在所」について、もう一度振り返りつつ、まとめていってみましょう。

    「○○」ってどんなとこ?


      ◎交番

    • 複数の警察官(地域課)が交代で担当地域の治安維持の活動をするための拠点(巡査がほとんどだが「警部交番」、「幹部交番」と呼ばれる、階級の高い警察官が所長を務める大型の交番もあり)

      → 市街地などの要所に置かれている「警察署の出先機関」です。警察官の詰所。道案内や迷子の保護、パトロールなど、地域の安全を守ります! ちなみに「交番制度」は日本が発祥の地です!

      ◎派出所

    • かつての正式名称。名称以外の役割等には変わりはありません。

      → 現在では警備を主とする「交番」には「警備派出所」の名称がつけられています。

      ◎駐在所

    • 一人の警察官が、そこに常駐。家族との居住空間でもある、受け持ち地域の安全を守る活動をする場所。

      役割は「交番」と変わりはありません。ただし「一人勤務」のため、比較的治安のいい場所、人口数の少ない場所(郊外や過疎地域、山間部、離島など)に配置されることが多いです。
      ですが、地域住民との距離の近さ「顔の見える警察官」といった親しみやすさが見直され、近年では都市部にも安全対策の一環として設置されるケースも増えてきています。

    3つの違いを簡単に比べてみて!


    了解です!

      ◎「交番」と「派出所」の歴史から

    • まず初めにあったのは「交番所」

      → 明治7年に「警視庁」が設置されたのと同時に都内の特定の場所に、交代で見張りについたのが始まり
      → その後、建物内での勤務に変わり、現在の形に

    • 明治21年に「交番所」は「(警察官)派出所」に正式名称を改められる。でも皆さん、変わらず愛称的に「交番」と呼ぶ。

    • 平成6年の「警察法改正」により、やっぱり正式名称は「交番」に戻そう、となり「交番」呼称が正式に復活。今に至る

      →「派出所」の名称は「警備派出所」として、空港や大使館等、警備を主としている施設では使われ続ける。
      →「こち亀」はギネスに載るほど長く書かれているため(間違いなく平成6年以前から)、「派出所」で問題なし。むしろ、歴史を語っているようで、絶対に「交番」に書き直さないでほしい部分でもある。

    • つまり「交番所」→「派出所」→「交番」

      ◎ここに絡んでくる「駐在所」部分は?

    • 「交番所」が「派出所」と改められた時に「常駐型」の交番には「駐在所」の名称も正式なものとして全国統一。

      ◎要するに違いは?

    • 「呼び名」としての違いなら
      →「交番」「駐在所」が現在の正式名称であるのに対し「派出所」はかつての呼び名(イレギュラなものは除く)。

    • 「勤務体制」等での違いなら
      →「駐在所」のみ「交代なしの一人勤務」、かつ場合によっては事実上の24時間勤務、となること。また、家族と一緒にそこに住んでいることも大きな違いのひとつ

    こんな感じでいかがでしょう。

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    終わりに……


    駐在所にお茶を飲みに行きたくなってきました……


    個人的には「駐在さん」になりたい気分です。

    そういえば「DJポリス」と呼ばれ、絶賛されていた方もいましたね。


    「警察 = なんか怖い(悪いことしてないけど)」というのは、案外、思い込みだったのかも……うーん、でも街中で会うと、やっぱりちょっとドキドキする……(個人的な意見②)

    ……そこはさておき「交番・派出所・駐在所」の違い、多少なりともスッキリしていただくことはできましたでしょうか。

    すれ違い時にドキドキしようがしまいが、お巡りさんが毎日私たちの生活を安全に保たせようとしてくれているのは確か。
    その職を選んだ時点で正義感の凄くある方たちなのでしょうね。立派です。

    そして皆さまのモヤモヤへの安全対策、そのお手伝いともなっていれば嬉しいです!


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