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難しそうなのが「科学」で、簡単そうなのが「理科」?


わかります! そのイメージ、凄くわかります!! じゃあ、そういうことで、お疲れ様でした!!

科学


……うーむ。ですが、そんなアバウトなことでごまかすわけには……


どんなことが「科学」って呼ばれるの?

「理科」って、科目の一つじゃないの?

2つはそもそもどんな学問?

同じじゃないの? 違いってあるの?


などなどについてわかりやすく解説いたします。


目指すは「科学者!」の方も、将来の夢は「理科の先生!」 の方も「そういうんじゃないけど、違いは知りたい! 」の方も、皆さまのスッキリにお役立ていただけましたら幸いです!


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「科学」と「理科」は何が違う?


実はこの2つ、簡単にどんな学問なのかを挙げることもできるのですが、ちょっと突っ込んでしまうと、途端に面倒臭くなる、いくつかの解釈ができる言葉なのです。


そういうのって、イヤだ……


イヤです。
ですのでまずは「簡単に言える」違いの方からいってみましょう。

  • 科学: 自然科学のこと
  • 理科: 自然界の現象や事象を学ぶ、学校教育の一教科

簡単です。でも……「自然科学」って何?


「自然科学」とは「自然現象を扱う」分野のことです。


え!? 待って、待って! じゃあ「科学」も「理科」も同じなの?「事象」が入ってない分「理科」の方が偉いの?


……いえ、科学でも「事象」は扱います。


学校教育で自然現象、つまり「自然科学」のうち、「物理学・数学・生物学・天文学・地学・化学」など、数学以外のものをまとめた教科が「理科」です。


まずはここ。

何となく、全然スッキリしない気がしますが、この違いをとりあえずは押さえておいていただき、続いて「科学」「理科」について、もう少しだけ詳しく見ていってみることにしましょう。

「科学」とは?


「科学とは?」って、今「自然科学」って、言ったよね?! え〜! 違うってこと? 意味わかんないー!


言いました。そして違いません。

ですが「科学」=「自然科学」は、狭義、狭い意味での捉え方。広義では「科学」=「ほぼ学問」と言えるほどに、その範囲は及んでいるのです。


!!……ウソつき……! 信じてたのに!


……ちょっと黙っててください……


人間が太古の昔から抱いてきた疑問に対し、それまでの知り得たことや経験をもとに「これって前にもあったよね。だったらアレが原因なんじゃない?」などと解き明かしていくことこそが「科学的方法」と呼ばれるもの。


「靴下を脱ぎっぱなしにしていたら母さんが怒った。なるほど、靴下は洗濯カゴに自分で入れなくちゃいけないんだな」。これも科学の原点でもあるやり方、「帰納法」と呼ばれる因果関係(原因と結果)を確定するための方法です。


ですのでその範囲は「自然現象」にとどまることなく、様々な分野での「科学」があるのですね。


言語や哲学のような人類の文化を対象とするものなら「人文科学」、経済や歴史、または社会心理などに焦点を当てている分野には「社会科学」です。


実験などでの実証が難しい対象にはそれぞれに合った(例えば統計論などを使っての)やり方で、謎を解こうとし、またそのための研究などを進めていきます。

そしてこれらの分野の総称が、広義での「科学」とされています。

「自然科学」も、このうちの一分野なのですね。


「広義」があれば「狭義」もあり、というわけで、「自然科学」を指して「科学」とするのが狭義での「科学」。


さらに現在では「科学」とは、上記のようにいくつかある分野の中でも、特に「自然科学」を指す言葉、として使われるようになったのです。


つまり「科学」とは、大きくとらえれば「もうほとんど学問全般」であり(語源のラテン語「scientia」は「知識」というそのままの意味)、調べたり研究をするその対象により「社会科学・人文科学」などに分類されるもの、そして現在ではその中でも特に「自然科学を指すもの」のことです。


そしてその「自然科学」とは、「物理学・数学・生物学・天文学・地学・化学」など、それぞれの方法を使って、自然現象の謎を論理的に観察、さらにその結果から見つけた法則などにより、新しい何かを作り出す、といったことを専門とする分野となります(なので、私はウソつきじゃないのです)。

「理科」とは?


さて「理科」です。
こちらは何となくかわいらしいイメージがあります。小学校などの「理科室」、懐かしいです。戻りたいです……


先ほども書きましたが、学校教育の一教科としての「理科」、自然科学について学ぶ学科のことを指す言葉ですね。

生物学・化学・物理学・地学などをまとめて呼ぶ言葉でもあります。


「自然科学」についての教育には「その研究者を育てるための専門的な教育」、「工業や農業といった専門の職業に従事するための基礎的な教育」、そして「一般教育」があります。


小・中・高の教科としての「自然科学についての教育」は、この中では「一般教育」に当たり、専門的なものではなく、自然科学を文字通り一般的な目線から学ぼう、とするものです。

かつては「科学教育」と呼ばれていました。


それを「理科」と呼ぶようになったのは1886年から。

小学校令(文部省の)により、初等・中等教育に限っては今まで学んでいた「自然科学」に関する教科の範囲を少なくすること、そしてそれらをまとめて「理科」と呼ぶことが決められたのです。

その後1899年には「高等女学校」、1931年には「中学校」でも「自然科学」に関する教科は上記のような「理科」に変わっていきます。

この流れのもと、現在では小・中・高での教科名とされているのですね。


ですので「理科」は、ほぼ「自然科学」。少しだけ範囲の狭まった「自然科学」を、一般的な観点から学ぶための教科、ということになります。


なのですが「小・中・高の教科」としてに限らず、に使う場合には、また少し、その意味するところは変わってくるのです。


大学などでは「文科・理科」と分けられ、「文科」は「人文科学・社会科学」を修める学部、その専門を「自然科学」とする学部、またはその学科のことが「理科」。それら「理学部・工学部・医学・農学部」などなどをまとめて呼ぶ場合にも使われます。正に「自然科学」の学問です。


小学校や中学などでの「理科」とは、また話が変わってきますね。ちょっと、高度になってきました。


「科学」の広義・狭義に比べれば、指す範囲にそれ程の幅を持つ言葉ではありませんが、「理科」も、それなりにいくつかの意味を持つ言葉。

段々ややこしくなっ てきたので、まとめてみますと、

    ◎小・中・高校での教科としての「理科」
  • かつて「科学教育」と呼ばれていた過去あり。
  • が、その範囲を縮小し、それらの教科をまとめて「理科」と呼ぶことに。
  • 学ぶのは「自然界の事象や現象」、つまり自然科学の範囲。
  • その範囲である「生物学・化学・地学・物理学」などをまとめて呼ぶ場合にも使われる(高校では理系進学組の専攻科目として、その基礎教養の課程として使われることもあります)。

  • ◎大学などで専攻する部門
  • 「文科」に対する「理科」。「自然科学」の部門を専門に研究・教育する学問の分野のこと(「文科」は「人文科学・社会科学」に関する分野)。
  • その学部である「理学部・医学部・工学部・農学部」などを総称して使われることも(中でも特に「理学部」を指すことが多い)。

「科学(一般的に使われている「狭義の科学」)」も「理科」も、どちらも「自然科学」に関係する分野であることだけは確かなようですね。


そしてやはり「理科」では、その教育現場の違い(小学校か大学かなど)で、学ぶ範囲に差が出てくるものの、教育や研究などの「教科」「学科」「学部」といった意味合いが強く感じられます。

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「科学」と「理科」はこんなに違う!!


うーん。ごちゃごちゃしてきました。


「科学者が研究するもの」と「学生が勉強するもの」とかに分けてくれればいいのに……


そこはかなり同感です。が、仕方ないです。ここで一旦まとめてしまいましょう。

「科学」といえばコレ!


    ◎もともとの意味とも言える広義での「科学」 
  • 疑問に対し、論理的に考えること。また、その観察等により発見した法則性、またはそれを利用し、新しいものを作り出すことなども含め、知識や経験の全てを指すもの。
  • もうほとんど「学問全般」と同じ(上記の意味から「哲学・宗教・芸術」などとは除かれることとなります)。

  • ◎それよりは少し狭い範囲での「科学」
  • 一つ一つの事実や認識を統一した説明のできるものにすることで、それらについての予測を可能にしたり、そのための確かな証拠、その証明により、真理を明らかにしていこうとする学問。
    → 簡単に言うと、それぞれの方法を使い、その対象についての謎を解き明かすこと。
  • その対象により「自然科学」「人文科学」「社会科学」の分野に分けられます。

  • ◎狭義の「科学」でもあり、一般に「科学」といった場合の「科学」
  • 自然科学のこと
    → 自然界の事象・現象を扱います。上記の「広義よりは少し狭い範囲での科学」のうち、特に一分野を指して使われます。

△「サイエンス」を日本語に訳す際、「分科の学」「百科の学術」といった言葉に由来して造られた言葉が「科学」なのだそうです。

「理科」にだって、いくつか違いがある!


    ◎元々は何だった?
  • 学校教育では、かつて「科学教育」とされていたもの。「自然科学」に関する教科。

  • ◎では「現在」。「小・中・高校」での「理科」とは?
  • 「科学教育」として学習していたものの範囲を少なくし、その教科の総称として「理科」の名称が生れる。
  • 初めは初等・中等教育でのみ使われるも、その後「高等女学校」「中学校」でも「理科」となり、現在の「小・中・高校」の教科名として定着。
    → つまり、かつての「科学教育」で学ばれていた「自然科学」の範囲を、少し縮小した教科の総称。教科名。
  • 私立中学などでは、「理科」をいくつかの科目に分けているところもあります。また高校では理系を目指す生徒の選択科目とされることもあり(「物理・生物・地学・生物」など)。
    ※これらは学校方針などによっても左右されます。

  • 大学などでの「理科」は?
  • 「文科/理科」に分けられ、「科学」の中でも「人文・社会科学」を「文科」、「自然科学」を「理科」と分けます。
  • また、その学部、学科を指し「理科」とも呼びます(「理学部・医学部・工学部・農学部」など。中でも「理学部」を特に指して使われることもあります)。

要するに、「科学」と「理科」の違いって何?


「科学(狭義の科学。でも一般に科学と言えばコレ、な『科学』)」も「理科」も扱う分野は「自然科学」です。


ですが、「理科」は「科学」を学ぶための「教科」もしくは「学部」等の名称。

大学での「理科」の使われ方を若干イレギュラなものと考えるなら、その科目としての「物理・生物・化学・地学」などをまとめての呼び名が「理科」ということになります。


「科学」は広義のものから狭義のものまで、定義の分かれるものですが「理科」に関しましては、その範囲を「狭義での科学」に限定された学問、というのも一つの大きな違いとなります。


大きくとらえれば「科学」には「人文科学・社会科学」も含まれますが、「理科」にはそれらは含まれません。「自然科学」の一分野のみを扱うのが「理科」、といった違いですね。


ただし、現在では「科学」と言えば「自然科学」を指すことが一般的なため、何とも紛らわしいことになっているのです。


簡単に違いを挙げれば、やはり、

  • 科学: 一般的には「自然科学」を指すもの
  • 理科: 自然界の現象や事象を学ぶ、学校教育の一教科

と、振り出しに戻ってしまうことになるのです……

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終わりに……


……怒ってますか?


うーん、それほどでもない!


やっぱり、ちょっとは怒っているのですね……


言い訳をするわけではないのですが、本来の「科学」は、本当にほとんど「考えることの全て」なのです。

「理科との違い」として、比較対象にならないほど、信仰や感情から区別された、理性的な思考過程を持つ何もかもが「科学」なのです。


さて、いかがでしたでしょう。
もっと、サラッといければよかったのですが……

それでも、少しでも、何となくでも2つの違いはわかったかも、となっていただけていましたら嬉しいです。


ウジウジ言い訳しない!!

……はい!


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