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明日はマラソン大会。
よし、てるてる坊主吊るそう。大量に逆向きに吊るそう……



で、明日の天気……「くもり一時雨」?


一時? 一時って、いつ降るってこと? 気象庁さーん、曖昧すぎやしませんか?!
明日は結局降るんですか? マラソン大会、雨天中止ってことでいいですか~?

雨



曖昧……ですね。

ピンポイントで「何時から何時まで」とかだったらスッキリするのに……


さて「一時」に限らず「時々雨」や「のち雨」等、もう明確さを微妙に避けているようにしか聞こえないこれらの表現。


どういう時にどの表現が使われるの?
降水量も発表してるのにどうしてダメ押ししてるの(ダメ押しなのに曖昧だけど……)?
天気予報の用語では、しっかり決まりがあるの? あるなら、その違いって何?


などなどなど。


雨か晴れか、では気分も外出時の装備も大違い、気になるところです!
「一時雨・時々雨・のち雨」の違い、その表わされている意味等、解説いたします。


仮に明日が雨でも、こちらのモヤモヤだけでも晴れ晴れ! になっていただけましたら幸いです。
ついでにマラソン大会も、頑張ってください!!


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「一時・時々・のち」はどこが違う?


朝の5時、お昼前の11時、夕方の17時に、気象庁から発表される「天気予報」。
明日、またはその日に特別な予定がなくても、やっぱり天気は気になります。

「雨の確率○○%」のような表現の他、「曇りのち雨」や「一時雨」「時々雨」などでも表現されていますね。

降水確率はまだ数字のため、何となくわかる気がしますが、言葉での予報って、その解釈が難しい……悩ましいところです。


ではまず初めに、天気予報の用語としてのこれらの意味するところから見ていってみましょう。

  • 一時雨: 現象(ここでは「雨」)が連続的に起こり、その現象(つまり「雨」)の発現期間が予報期間の四分の一未満の時
  • 時々雨: 現象(雨)は断続的に起こり、その発現期間の合計時間が予報期間の二分の一未満の時
  • のち雨: 予報期間の前半と後半で現象(「雨」かそれ以外の天気か)が違う時

うーん……言ってることが全然入ってこない……


「予報期間」って何ですか?「のち雨」だけはちょっとわかる気がするけど……


心底同感です!

ではまずは「のち」以外、「一時」と「時々」の違いからやっつけていきましょう!

「一時雨」と「時々雨」の違いはコレ!


「一時」と「時々」では、「連続」して降り続けるのか「断続的」つまり「降ったり止んだりするのか」の違い、そしてその期間の違いですね。

「時々」では止んでいる時もあるため、その合計の時間が対象になってきます。


例えば「明日の天気予報」でしたら、明日丸々の24時間が予報期間となるため、

  • 一時雨: 24時間の「四分の一未満」なので最長6時間(未満)
  • 時々: 同じく「二分の一未満」なので、降っている時間全部を足して最長12時間(未満)

つまり「短時間」なのは「一時」の方


さらに気象庁やその補助機関である気象台や観測所等(気象官署)のない地域では「一時」を、仮に途中で止んだとしても、その(止んでいる)時間がおよそ1時間未満なら「連続している」と見做し、「時々」では雨が止んでから再び降り始めるまでの間隔がだいたい1時間以上開いていれば「断続的」な降り方、とされています。

はっきりと「こうなる」と確認するのが難しいからですね。

それ以外でもできる限り具体的に、その発現時間帯(要するに雨の降りだす時間帯)が指定できるような(「日中」や「午後には」などで)表現で、とされています。


……うううーん。
もの凄くグチャグチャになっています……予報マジックです。



では最初の天気予報用語の意味を訳して(?)みましょう(気象官署のない地域の場合で)。

  • 一時雨: 雨が降り、一旦止むかもしれませんが、その時間(降っていない時間)も1時間は続かず、再び降り始め、最長で6時間は降り続ける可能性があります(止んでいる時間がゼロのこともあり)。

  • 時々雨: 雨が降り、一旦止むかもしれませんが、1時間以上のちにまた降り始める、といった、降ったり止んだりのサイクルが最長で12時間続く可能性があります(止まない場合では、連続して6時間以上、12時間未満で降るということですね)。

あくまで「可能性」なのです。


ですが気象庁の発表する「雨が降るかどうか(降水の有無)」の的中率は80%。こう聞くと、もの凄い高確率で当たっている気がします(ちなみに気象予報士試験の合格率は4~7%)。

そしてその降水の有無を予報する上で、それぞれ対象とされる時間が「予報期間」、そのままですね。


さて、ここでその「雨が降るかどうかの確率」つまり「降水確率」について、少しだけ寄り道。

なぜ「降水確率」と、一時や時々、のち、などの言葉での予報の2通りがあるのかをサラッと見てみましょう。

★「降水確率」とは


先述の「予報期間」。これは「いつからいつまでを予報しています」といったその期間のことですね。

  • 短時間予報: 3時間後まで
  • 短期予報: 48時間後まで
  • 中期予報: 7日後まで
  • 長期予報: 8日後を含むものまで

など期間の違いがあり、また、

  • 時系列予報: 24時間先まで
  • 短期予報:  今日・明日・あさっての予報
  • 週間予報:  発表翌日から7日後までの予報
  • 季節予報: 1か月・3か月先までのおおよその予報

といった種類にも分かれています。

新聞やニュースなどで一般的なのは「短期予報」「週間予報」ですね(「短期予報」という言葉自体はあまり聞きませんが)。


さらに上記の「短期予報」でも、発表時刻により、

  • 朝5時: ~24時までを「今日」
  • 午前11時: ~24時が「今日」
  • 午後5時: ~24時を「今夜」

「今日」または「今夜」とされる期間の長さが変化していくわけです。そして「一時」「時々」を分けるのも、この期間の中での「二分の一未満」「四分の一未満」となるのです。


また「明日の天気」の予報でしたら、0時を基準とし、24時間を6時間ごとに分け「雨が降るかどうか」の予報が発表されます。

これが「降水確率」。


なのですが、ここでちょっとした落とし穴的なものがあり、なんと「1ミリ以下の雨は降雨とされない」ことになっているのです。予報での用語としては、ちょっとくらいの(1ミリ以下の)雨なんて雨じゃないのです。


ええ!! むしろ、そのくらいの雨の方がよく降ってない?


その通り!

ですので「降水確率20%」など低い数値での予報だったとしても油断はできないのですね。もしかしたら1ミリ以下の雨は降るかもしれないのです。でも、予報としては「当たり」なのです。


「降水確率」とは、対象とされる地域で「1ミリ以上」の雨が降る確率のこと。

そして例えばその確率が「40%」なら、「降水確率40%」と発表された予報10回につき4回は1ミリ以上の雨が降りますよ、ということ。


そういう言い方をされると余計わかりにくくなってしまいますが、要するにその降りやすさは「半分よりは少なめ」といった感じ。ただし「1ミリ以下の雨」を考えに入れれば、40%より実際に雨に降られる率は高くなるのです。


そこで「一時」や「時々」「のち」などの「言葉での予報」。二つを組み合わせることで、その精度を高めよう、とされているわけです。


もともと「降水確率」とは、予想外な雨による経済的な損失を減らす目的で生まれたもの。


えっ? 今雨降る?! ペンキ塗り始めたとこなんだけど……

あらら、そりゃ大変。よし、それならこれからは、今日は気をつけた方が無難かもって教えてあげよう!


的なスタートだったのですね。


そして「止んでも安心しないで! またすぐ降り始めるから!」の「時々雨」、「今のうちに濡れたら困るものは仕舞っておいた方がいいよ、1時間は多分大丈夫だから、慌てないでね」が「一時雨」なのです(あくまでニュアンス的には)。


愛を感じます……

降水確率と言葉での予報、二つでひとつ。
それぞれの役割が違い、かつ、協力しあっているのですね。

「のち」ならどうなる?


予報期間の前半と後半で現象が違う場合に使われる「のち」。

これはわかりやすいですね。
ですが、天気予報の用語としては、できるだけ使わないように、とされている言葉なのです。


なぜか?


先ほどのペンキ屋さんの例でいくなら、

「作業するなら早めに切り上げてね! 今は曇りかもしれないけど、ある時を境に雨降るかもよ」が「のち」。

「ある時」って、いつ? になってしまうからなのですね。

ですので、なるべく具体的に「昼過ぎから」や「夜半過ぎ」などの言葉が代わりに使われています。

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「一時雨・時々雨・のち」の違いアレコレ♪


「一時」は「連続的」、「時々」なら「断続的」、「のち」では「前半・後半で天気が変わる」ことが違いのポイント。


でも、色々面倒くさい言葉で面倒くさい決まり事みたいなのがあるんでしょ? 面倒くさいのが。


……確かに面倒くさいですが、だからってそんなにたくさん「面倒くさい」って言わなくても……


では、ここでもう一度それぞれの用語の意味も含め、3つの特徴や違いをまとめていってみましょう。

もう一度、天気予報の用語としての定義をおさらい!


  • 一時: 現象が連続的に起こり、その現象の発現期間が予報期間の四分の一未満の時
  • 時々: 現象が断続的に起こり、その発現期間の合計時間が予報期間の二分の一未満の時
  • のち: 予報期間内の前と後で、現象が異なるとき、その変化を示す時に用いる

「連続的」「断続的」ってどういうこと?


  • 連続的: 現象の切れ間がおよそ1時間未満
     → キッパリ断定するのは難しいのでこの幅です(特に気象官署のない場合)。また、「一時」の前にその時間帯を付け加えることで、より具体的に伝わりやすくなるような努力もしてくれています。「雨が止んでからまた降り始めるまでがおよそ1時間未満」です。

  • 断続的: 現象の切れ間がおよそ1時間以上
     → こちらも同じく、より具体的な表現も使われています。「雨が止んでから再び降り始めるのにおよそ1時間以上は間隔が開く」となります。

一応「のち」についても!


  • ある時期を境に雨になったり晴れになったり、と、天気がわかりやすく変わる時に「のち〇〇」と表されます
     → ですが「明日の天気は晴れのち雨」ではあまりに曖昧……ということで、こちらの表現は極力控え、代わりにより具体的にその時間帯を示す言葉を使い「お昼過ぎから雨」や「夕方から雨」などと伝えられるよう、頑張ってくれています。

「予報期間」っていつからいつまでのこと?


何を対象に予報しているかで変わってきます。


一般的なのは「短期予報」での「今日・明日・あさって」や「週間予報」での「発表翌日から7日後まで」ですが、8日後以降も含んだ予報、または季節ごとのものまで様々。

予報期間が長いほど、大まかな予報になります。


また、予報の発表時刻は「午前5時」「午前11時」「午後5時」、その日の「降水確率」では24時間を0時を基準に6時間ごとに分けての発表です。


降水確率と「一時」など言葉での予報は別物と捉え、2つを組み合わせることで、より詳細な予報とされています。

で、明日のマラソン大会、結局どうなりますか?


「くもり一時雨」でしたっけ?

  • くもり一時雨: 雨が連続して降り続け、その時間は予報期間(1日なら24時間)の四分の一(なので6時間)未満。一時止む場合もありますが、その時間はおよそ1時間弱。

     → この「6時間(未満)」がどの時間帯なのかによりますね。0時から朝方にかけての6時間なら「決行」です。明日の朝「時系列予報(~48時間)」などで確認してみてください。「予報期間」が短いものほど、当たる確率は高いです!
    ですが私の予想では、たぶん「決行」。多少の雨でも、気合で走らされると思います! 覚悟決めちゃった方がいいですよ!

また、それ以外では以下のような意味になります。

  • くもり時々雨: 1時間以上降りやむこともありますが、雨の降っている時間を合わせれば、長くて12時間(予報期間24時間のの場合の二分の一)もの間、雨は降ったり止んだりを繰り返します。

  • くもりのち雨(もしくは「くもり、昼過ぎから雨」などなら): 午前中いっぱいは天気はなんとかもちますが、昼からは雨模様。

ただし、これらの場合でも「1ミリ以下の雨」は降水確率上の「降雨」としてカウントされないため、注意が必要です。


また、広い範囲に影響を及ぼす低気圧による雨、などと比べ、突然の雨等に対しては確率的に高い数値が出にくい傾向となっています。

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終わりに……


気象予報士さん、大変ですね。
さすが合格率4~7%の狭き門をくぐり抜け、活躍しているだけのことはあります!

♦ニャニュニョのてんきよほう ~おかあさんといっしょ~


「一時雨」「時々雨」「のち雨」の3つ。


どれも降る、ってことでしょ? も間違いではないのですが、その時間や降り方などで細かく分けられた表現だったとは……できるだけ正確に伝えたい、という予報士さんたちの熱い思いは、とりあえずもの凄く伝わっています!


天気予報はあくまで「予報」。

雨、降らないって言ったじゃん!! と思うこともありますが、この几帳面さを考えると、もう何も文句は言えなくなるような気がしてきました。


いかがでしたでしょう。

曖昧な言葉の姿が、ちょっとだけはっきりしてきたかも……となっていただけていればうれしいです!

そして、マラソン大会はたぶん決行。頑張ってくださいね!


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