何でも聞いて! あたし、オシャレ番長だから!
巻き方? 収納? そんなの、好きにやったらいいんだよ! グルグルにまいて「ミイラ巻き」とか、ソファーにポイでも問題ないって!
おぉ、さすが番長!「番長」の自己申告もさることながら、巻き方、収納法、共に斬新です! 男らしいです(女性だけど)!
でも……どうしても誰かに勧める気にはなれません。小心者ですみません……
「マフラー・ストール・ショール・スカーフ」それぞれの違い、そして定番の巻き方、お勧めのスッキリ収納等含めまして解説いたします。
基本の巻き方をマスターしてしまえば、冒頭のオシャレ番長さんのように独創的な巻き方を生み出すことも可能です!(生み出さないことも可能です)
縮こまってしまいがちな寒い冬の毎日。「今日はどれにしようかな。巻き方はこれでいこう! 取り出すのも楽だなぁ」など、少しでも楽しくなるお手伝いとなりましたら幸いです!
目次
「マフラー・ストール・ショール・スカーフ」は何が違う?
防寒グッズとしてのイメージの強いこれら4つ。「マフラー」が一番身近でしょうか。男女問わず、また年齢も問わず使えるイメージがあります。
年配の方の中には「襟巻き」と呼ぶ方もおられます。
これは実は大正解なのです。
「マフラー・ストール・ショール・スカーフ」は、すべて「襟巻き」。「首巻き」ではなく「襟」です。
会話中、相手の顔に次いでよく見ている部分が「襟」。ですので、ここに気を配るのはオシャレをする上でもポイントが高いのですね。
さて「マフラー」です。
広義では「首、肩、頭、顔」などを包む長方形の布の総称、狭義では「これらのうち防寒用」のものを指しています。
つまり広い意味では「ストール・ショール・スカーフ」も「マフラー」。襟巻きの一種ということになります。
ではそれぞれは何により呼び分けられているか。
まずは、その部分を見てみましょう。
- マフラー:(上記の)防寒用のもの。長方形で細長い襟巻き
- ストール: 本来は「肩掛け」(ですがマフラー同様「襟巻き」として使うことも多い)。防寒用。
- ショール:「ストール」との見た目や生地のはっきりとした違いはないが、より大判のものに対し使われることが多い(肩掛け)。防寒用。
- スカーフ: 頭をおおったり、首に巻く。防寒用ではない。 ➡
- 「首に巻く」グループ :「マフラー」「スカーフ」
- 「肩に掛ける(本来なら)」グループ :「ストール」「ショール」
- 「防寒用」グループ VS 「防寒用ではない」グループ :「マフラー / ストール / ショール」VS「スカーフ」
大まかな違いはこのようになっていますが、この他にもあんなことが違ったり、こんなことも違ったり……
では続いて「グループは同じだけど、ここは違う!」 をそれぞれに分けて見ていってみましょう。
「首に巻く」のは一緒。「マフラー」と「スカーフ」の違いは?
上に書いてしまいましたが「防寒用」かそうではないか、がこちらの2つでは大きな違いとなります。そしてその違いは「マフラー」「スカーフ」それぞれの特徴ともなっているのです。
防寒を目的とした「マフラー」なので、暖かい生地であることは必須。
手編みマフラーなどでお馴染みの「毛糸」を使ったものも多く、他には「カシミヤ」や「ウール」など、どれも首元からポカポカにしてくれそうな素材が使われています。
生地も厚手。冬と言えば「マフラー」。「マフラー」と言えば「冬」といった感じ。
ですがマフラーの誕生には実は「スカーフ」も絡んでおり、19世紀に現れた、防寒用の「ウールの小型スカーフ」のことを「マフラー」と呼んだのが始まりです。つまり「スカーフ」が「防寒用」になったことで「マフラー」が生まれたわけです。
では、その大もとの「スカーフ」とは?
首にも巻きますが、頭をおおったり肩に掛けて使われることもあります。
ですが「防寒用」ではなく、その用途は「装飾用」。ですので素材も絹(シルク)がメインです。暖かさより美しさ。
「ネッカチーフ」とも呼ばれ、女性の制服の一部として取り入れられることもあります。
どうしても寒さを防がなくてはいけないわけではないので、季節も「冬限定」ではなく、素材の種類も様々。絹の他にもポリエステルや麻、もちろんウールのものもあります。
「マフラー」が長方形なのに対し一般に「スカーフ」は正方形のものが多く、生地も薄手です。
CAさんの首元を飾るなど、女性専用のもの、といったイメージのあるスカーフですが、欧米ではかつて男性のネクタイ代わりに使われていたこともあり、現在でも「結びネクタイ」として使用されているとか。広い用途で使われ、海外では「マフラー」も「スカーフ」も同じジャンルのもの、として捉えられているようです。
日本での分類とは、ちょっとだけ違うのですね。
本来なら「肩掛け」。「ストール」と「ショール」の違いはどこ?
本来の用途は「肩掛け」の「ストール」と「ショール」。「防寒用」ですが「装飾用」としての用途も兼ねています。先ほども書きましたが、あまり明確な違いはなく(見た目・生地など)、より大判、生地も厚手のものを指し「ショール」とされることが多いようです。そのためいわゆる「襟巻き」としてもよく使われる「ストール」に対し、ほぼ肩掛けとしての用途となるのが「ショール」。対角線で三角に折って使うのが一般的です。
肩に掛ける際の折り方は「ストール」でも同じ。ですがマフラー(襟巻き)として使う場合には三角に折るのではなく、単純に「大きめのマフラー」のように使われています。最近では女性だけでなく、男性でもストールをマフラー風に着こなし(?)ている方も多いですね。
「ショール」も同様、共に「マフラー」より幅が広く、長いものが多いですが、生地は薄手。あまり大きくて厚手だと、首に巻いたら何となく大変なことになりそう。呼ばれても振り返るのが難しくなりそうです……
「ストール」にはアクセントとなるような柄物も多く「装飾用」のベクトルは高め。
生地にはウールなど「防寒」重視のものもあれば、オールシーズンOKのようなもの等、色々な素材が使われています。
冬だけに限らず、春・秋にも使用でき、こうなるともう「防寒」より「装飾」重視ですね。
パーティーなどで羽織るコットン素材のものなど、本当に様々な用途に、様々な素材のものがあるのも特徴の一つです。
「ストール」より大判の「ショール」は、生地や見た目にはあまり変わりはないので、その大きさを活かせる場での活躍となりそうですね。
成人式など、和装の際に肩に掛けたり、外国の女性が頭に巻いているのも「ショール」です。日本ではあまり見ることはありませんが、本来の用途としては「腰に巻いて」使われることもあるものです。
さてさて、ちょっとした蘊蓄ですが「ストール」の始まりは「古代ローマ」。女性の外衣(ストラ)が原型、という説と「中世の聖職者が首からかけていた帯状のものが変化したもだ」とする説とがあります。
古代と中世……はるか昔から続いているものなのですね。
ちなみに「ストラ(stola)」とはラテン語で「チェニック型ワンピース」の意味。ローマの女性……古代からすでにおしゃれです。
一方の「ショール」。こちらは「防寒・防暑・砂よけ」などのため東洋ではかなり古くから用いられていたもの。
「ストール」の前身に比べると、完全な実用品ですね。
それが18世紀にヨーロッパに広められ、変化しつつ現在に至る、といった感じ。
正に実用から装飾も兼ねたものへの変化、歴史を感じてしまいました!
ついでなので「スカーフ」も。
こちらはびっくりです。絹を中心とした長方形の布を肩から斜め掛けしたり、腰に巻くことが一部の間で流行ったのですが、その一部とはなんと「兵士」。何が起こっていたのでしょう。どうして流行ったのでしょうね。気になります。
その後17世紀後半に、現在のネクタイの原型「クラバット」に。
18世紀になり、首に巻いて両端を垂らして使ってみたのは、今度は「僧侶」。
オール男性です。
歴史の謎は深いです。
「マフラー」は前述のとおり。防寒用の「ウールの小型スカーフ」ができたことからの誕生です。
歴史よりも、なぜか安心感が満ちてきます。
「スカーフ・ストール・ショール・スカーフ」の違いのアレコレ♪
始まりはどうあれ、現在では「あったかい」や「おしゃれアイテム」のイメージの強い4つの襟巻き。「あ、これいい! 絶対にいい!」と、気づけば去年までに購入したものも含め、お店が開けるほどの枚数に……
でも、どれも「これもいい!」なのですね。
でも、大丈夫! 上手に収納すれば、見た目もスッキリ、探すのもあっという間、快適な目くるめく冬を過ごせます(洋服なども、そこは自力で片づけてください)。
ではまずは快適を運ぶ「収納方法」の数々のご紹介です!
スッキリ収納、色々なアイデア!
まずはいくつかのポイントを。- どこに何があるのかがすぐわかる収納
- 取り出しやすい収納
- しわになりにくい収納
- 簡単にできる収納
- アウターなど、セットで身につけるもののなるべく近くに収納
ですので、以下はあくまで「アイデア」として、参考までにどうぞ!
カゴバックや紙袋で収納
マフラーやストールをクルクルっと巻いて立ててカゴなどにin。もうこれだけでおしゃれです。立てて収納することで、重ねてしまうとできやすいしわも防げ、パッと見れば色や柄などもチェックできます。クロゼットの中に入らなくても、お部屋のインテリアのかわいらしいアクセントにもなります。
くしゅくしゅ感のあるストールなら、ボール状にゆったりと丸めてまとめておくのもかわいいですね。
ハンガー代用
ズボンハンガーやスカートなどを吊るすクリップ付きハンガーに掛ける(クリップの後がつくのを防止するため、布を一枚かませておくとよりグッド)。滑って落ちてしまう場合には緩く結んで収納。
お部屋が華やかになりそうです。
ただし、摩擦を避けたいもの、伸びてしまいそうな素材のものにはハンガーは適しません。
カゴなどに丸めて収納か、空箱などにたたんで収納してくださいね。
100均グッズは結構使える!
- 突っ張り棒: 掛けるだけ。大判のものでもこれなら問題なし。
- タオルハンガー / S字フック / ドアフックなど: 掛ける!
- 書類ケース: 書類をまとめて立てておくタイプのものなら開口部が見えるように置き、丸めたマフラー類を重ねての収納を。またクリアファイルボックス系なら、型崩れさせたくないものや丸めにくいもの等をかっちり収納できます。クリアボックスファイルの代わりに密閉式のビニール袋(ジップロックのようなもの)に空気を抜いて収納でもOK。
収納、侮れません!
これはマスターしたい! 定番の巻き方
「定番20選」などと言われてしまうと「いや、本当の定番だけでお願いします!」となってしまう(私は)ので、ざっと定番の基本バージョンをご紹介です。巻き方、羽織り方は、本当に一冊の本ができてしまうほどたくさんあるのです!
ストールの巻き方、定番中の定番!「エディター巻き」
♦どんなコーディネイトにも合わせやすい♪ *** エディター巻き ***
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=98Y6Bm-55gQ&w=560&h=315]- ストールを折り(欲しい幅に合わせてください。大体3つ折り)首からかける。左右の長さを1:2に。
- 長い方を持ち、首周りを一周。
- 左右とも同じ長さになるよう調節 → 首周りはあまりキッチリとさせず、余裕を持たせると女性らしい柔らなイメージになります。
端は垂らさない派!「スヌード巻き」
- 広げたストールの対角線上の端同士(ナナメ)を結ぶ
- できた輪っかを8の字にねじり二重の輪を作る
- 輪を重ねたまま被る → この時結び目が後ろに来るようにします。はみ出た部分があれば内側にしまい込み、形を整えてください。やってみるとわかりますが、これはかわいいです。
みんなの憧れ(たぶん)!「ミラノ巻き」
♦「ミラノ巻き」をマスター!! by 「with12月号『冬の巻き物レッスン帳』」[youtube https://www.youtube.com/watch?v=dPM1UAmURsI&w=560&h=315]
- まずはエディター巻きを作る
- 下になった方を内側から少し引き出しできた輪に、もう一方の端を通す → 言葉で聞くとわかりにくいですが、一度やってみてコツをつかめば意外なほど簡単です。
ストールでの巻き方を多く挙げてしまいましたが、これらは大きさや幅、生地の厚さなどが合えば、他のもの(ショールやマフラーなど)でやっても構いません。
また、巻き方は同じでもその呼び方が違う場合もあります(例えば「エディター巻き」ではなく「一周巻き」など)。こっちの呼び方が正解、といったものではなく、色々な呼び名のあるもの、とお考え下さい。
その他、巻き方のポイントは?
♦モテマフラーの巻き方3選|C CHANNELファッション
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=k_3X8r5d4Js&w=560&h=315]- ふわふわ感を出すゆったりとした巻き方で首まわりにボリュームを! 小顔効果あり!
- ボリュームの有無で印象が変わる(マフラーかストールか、など)!
- 巻き方によって(アフガン巻きなど)は柄がメインのファッションにも!
- 大判のものなら羽織るだけでもかっこいい!
- アレンジは自由に!
最後にもう一度4つの襟巻きについておさらい!
- マフラー: 広い意味では「首、肩、頭、顔などを包む長方形の布の総称」。狭義では「その中でも防寒用のもの」を指す。襟巻き。首に巻く。毛糸を編んだものやウールなど、暖かい素材が多い。男女問わず使用でき、この4つの中では一番厚手。
- ストール: 本来なら肩掛け。その場合、三角に折って使うのが一般的。現在ではマフラーと同様の使われ方もするが、より大判で幅も広く、長さもある。が、生地はマフラーに比べると薄手。冬限定ではなく、オールシーズン着用できるよう生地の素材も豊富。柄のあるものが多く、アクセントにもなるおしゃれアイテムの定番。もともと女性用だったが、現在では男性もクールに着こなしていることも多い。
- ショール: 肩掛け(マフラーのように首に巻き、そのボリュームで勝負することもあり)。和装の際にも大活躍。生地や見た目では「ストール」との差異は明確ではないが、より大判で厚手のものを指し「ショール」と呼ぶことが多い。 ➡ ここまでは「装飾用」も兼ねてはいますが、一応「防寒」重視。
- スカーフ: 正方形で薄手、他と比べ小さい。「防寒用」ではなく、首には巻くが「装飾用」。そのため素材もシルクがメイン。暖かさより美しさを追求。女性の制服の一部として採用されていることもあり。その際の呼び名を「ネッカチーフ」とすることも。欧米などでは、日本より幅広い用途で使われている(肩掛けや結びネクタイなどとして)。
終わりに……
最近ではオシャレな男性も増え、マフラーはもちろん、ストールやショールをスマートに身につけた方も多く見かけます。中尾彬さん……さきがけでしょうか……高価なものもありますが、比較的お手頃な価格のものも多いため、ついつい……巻物の山……
でも大丈夫!「見せる収納」で、お部屋もスッキリ、気分もスッキリ、冬の寒さも吹っ飛びます!
当分使わないものには布をかけたり、フタがあれば被せる、など、次のシーズンまで大事に収納しておきましょう。いくら「見せる収納」でも、さすがに真夏に厚手(毛糸等)のマフラーなどを見るのは暑苦しすぎです!!
いかがでしたでしょう。
お世話になってる割にははっきりした違いのわからなかった、でも、あまりそれで支障もなかった「マフラー・ストール・ショール・スカーフ」。
ですが収納方法共々、少しでも皆さまのスッキリのお役に立てていましたら嬉しいです!!
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