「……すみません、これは某ドラックストアのポイント加算にしか使えないカードとなっております……」
「!!!」
みなさんのお財布、小銭(中には厚みのあるお札の束の方も)やポイントカードなどでパンパンに膨らんではいませんか?
1枚の10円玉が9枚の1円玉に増えた、や、ATMに並んでいる間にお昼休みが終わってしまったことなどは?
こちらの「クレジットカード」と「デビットカード」には、お財布や時間のダイエットだけでない、色々なお得感が満載となっております(上手に使えば)!
1枚のカードでパパッと決済、スマートです。お財布もシュッとします! ついでにポイントまで貯まっています!
「クレジットカード」に比べると、まだまだマイナーな「デビットカード」ですが、違いを知り賢く使い分ければクレジットカードにも勝るとも劣らない、強い家計の味方となってくれるカードです。
どうせならポイントのことも選ぶ基準に知っておきたい!
了解です!
それでは2つのカード、その違いを比較しつつ、上手な使い分け方を検討していってみましょう。
目次
クレジットカードとデビットカードはどう違う?
例えば念願のマイホームを購入する、としましょう。一括で払う方はほぼいらっしゃらないかと思います。住宅ローンを組み、何年もかけて払っていきます。なぜか? そんな大金はポンっとは支払えないからです。
その家に住んでいても、まだ支払いは何十年も残っている。これがローン。
あくまで「こんな感じのこと」といった仕組みですが、クレジットカードでの支払いもこれに近いものがあります。
先に商品を手に入れ、お支払いは後から(大抵翌月からの支払い)、1回または複数回に分けることができる、というのが大きな特徴のひとつです。
一方の「デビットカード」。
「Suica」や「nanaco」のような「電子マネー」では、チャージした金額以上の利用はできません。「デビットカード」ではチャージ金額イコール「銀行口座の残高」、とお考え下さい。本来なら銀行の窓口やATMで引き出してから使う現金を、その手続きなしにカードからダイレクトに支払える仕組みです。
自分専用のATMをお財布に入れているような感じですね。
何となくの大まかな違いですが、「後払い」用のカード、と「ほとんど銀行口座」の持ち歩き的なカード、とまずは押さえておいてくださいね。
クレジットカードとは? 気になるポイントは?
♦【知っていた方がいいクレジットカードの真実】便利だが気をつけたほうがいいクレジットカード
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=RAxlZdFpr-w&w=560&h=315]credit = 「信用」です。
クレジットカードは、この「信用」を担保とする形で、後払いシステムが成立しています。
ですので当然審査が必要となります。
入会できる年齢は18歳(高校生は除きます)から。
審査基準は「安定した収入があるかどうか」、つまり支払い能力に信用が置けるか、を審査し、OKとなればたとえ手持ちが3000円だったとしても20000円のものなどが買えるわけです。17000円は、カード会社が一時的に貸してくれているのですね。
支払いは、先ほども書きましたが、一括、ボーナス払い、リボ払い等の分割払いが選べますが、借りているわけですので「金利・手数料」がつきます。支払いの回数を多く設定すれば手数料が増えていくのも、いわゆるローンと同じ仕組みです。
普段のお買い物はもちろん、ネットでの決済や利用限度額内でのキャッシングサービスなども受けることもできます。
また光熱費などの公共料金や携帯料金など、毎月必ず出るもののお支払いに使うのも便利でお得です。
銀行口座からの引き落としではただその分の金額が引き落とされるだけですが、クレジットカードでの支払いとすれば、ポイントがそれにもちゃんとつくのです。お得です!
さて、そのポイントですが、一般に0.5%~1%以上。
現金で、というより指定のお買い物などに使えるポイントとして還元されることが多いです。
微妙……と思われるかもしれませんが、節約もポイントもコツコツ積み上げていくことが醍醐味の一つ。と考えていただければ、何もプラスにならないよりはかなりお得! と思えてくるはずです(もしくはその思い込みこそが楽しいポイントライフの醍醐味とも言えます)!
以下、ポイント還元率の高いとされているクレジットカードを挙げておきます。
年会費なども参考になさってみてくださいね。
- 楽天カード: ポイント還元率)1.00% ~3.00% / 年会費)永年無料
- dカード: 1.00~5.00% / 初年度無料・2年目以降利用がない場合1250円
- Yahoo! JAPANカード: 1.00~3.00% / 永年無料
- リクルートカード: 1.2~4.2% / 永年無料
- タカシマヤ セゾンカード: 1.00~2.00% / 永年無料
- Orico Card THEPOINT: 1.00~1.50%(6か月間は2.00%) / 永年無料つき
- 三井住友VISAデビュープラスカード: 0.090~1.5% / 初年度無料・2年目以降1350円
- REX CARD(レックスカード): 1.5 / 初年度無料・2年目以降利用額50万円未満なら2500円
- イオンカードセレクト: 0.5~1.2% / 永年無料
デビットカードとは? ポイントのことも教えて!
「お財布IN 銀行口座」風のこちらの「デビットカード」。薄々お気づきかと思いますが、口座残高以上のご利用はできません。
お支払いの仕組みは「レジでのカード利用が、即銀行口座からの引き落としに直結」です。
・おぉ! このフライパン、テレビで紹介してたやつだ。!!!! 高い! でもほしい……
→ お財布には1000円しか入ってない。でも口座残高は10万円!!
→ (本来ならここでATMに走り、口座から引き出してからまたお店へ戻るところ)
→ 「デビットカード」でお支払い(レジでカードを渡して暗証番号を専用機に打ち込む)
→ 口座残高はその時点で7万円に
→ フライパンの使い勝手最高!
→ お財布には1000円しか入ってない。でも口座残高は10万円!!
→ (本来ならここでATMに走り、口座から引き出してからまたお店へ戻るところ)
→ 「デビットカード」でお支払い(レジでカードを渡して暗証番号を専用機に打ち込む)
→ 口座残高はその時点で7万円に
→ フライパンの使い勝手最高!
3万円のフライパン……やっぱり高いと料理の味も変わってくるのでしょうか。気になりますが、流れとしてはこのようになるわけです。
支払いが済むとすぐに、利用を知らせるメールが来ます。残りの残高の確認もできますので便利ですね(もちろんこれがきっかけとなって盗難に気付く、ということもあります。助かります)。
このような仕組みのため分割払いはありません。よって、手数料も何もかかりません。つくのはポイントのみです。
ご自分の銀行口座間でのやり取りのため、審査等もなく、高校生でない15歳(そうなると大体16歳になるかと思いますが)から利用が可能です。
ATMに走る手間もなく、引き出す際の手数料もカード利用の手数料もないままに、ポイントだけはしっかりプラスされる。夢のようです。
ですが、ポイントは「クレジットカード」の半分以下のものがほとんど。0.2%前後が一般的なものとなります。
ポイントはキャッシュバック、現金での還元がほとんどです。
ところでこの「デビットカード」には2種類あるのをご存知でしょうか。
1つは国際ブランドが付いたもの、もう一つはちょっとマイナーな「J-debit」と呼ばれるものです。
※国際ブランドつきデビットとは?
VISA / JCB / 銀聯(ぎんれん) の3種となります。・即時1回払い
・口座残高内での利用
・キャッシング不可
であることは変わりませんが、その他ネット決済など「クレジットカード」とほとんど変わりなく使える「デビットカード」です。
最近CMなどでもよく流れているのは、こちらのカードの方です。
じゃぁJ-debitって何?
聞いてびっくり!かもしれませんが、皆さんが今お持ちの金融機関のキャッシュカード、それが「J-debit」です。現在キャッシュカードが「J-debit」として利用できないのは、
・大正銀行 / 信託銀行(三井住友信託銀行と新銀行東京は除きます) / ネットバンク / JFマリンバンク(一部除く) / JAバンク(の一部除く)
のみ(こちらも変化のあるものです。お使いになる場合は、一度ご確認ください)。
その他のキャッシュカードでは、店頭でカードを渡し、暗証番号の入力をすれば、口座から使った分だけ即時引き落とされる仕組みとなっているのです。便利ですね! 口座を持っているわけですから、口座開設の手続き等も必要ありません。のみ(こちらも変化のあるものです。お使いになる場合は、一度ご確認ください)。
2003年3月から開始され、国際ブランドのついたものより古くからあったサービスなのですが、ものすごくマイナーですね。CMなどでの宣伝も、ほとんど見たことはありません。
加盟店も国際ブランドのデビットカードが300万店舗以上なのに比べわずか45万店舗ほど。海外ATMでの出金も不可です。
利用できる「J-debit」加盟店が少なく、ポイントサービスも各金融機関ごとに異なっています。
また金融機関が行うサービスのため、その対応時間内での利用のみ可能となり、平日では8:00~21:00、土日祝では9:00~21:00、それ以外での利用はできません。
コンビニのほとんどは加盟していません。さらに、インターネットでの決済もできません。
……なんだか、先ほどの便利感が徐々に薄れていく気もしますが、いつ開設したのかさえ思い出せないほど昔から当たり前に持っていたキャッシュカードが、条件付きとは言え、そのまま「デビットカード」として使える、というだけでも「キャッシュカードが出世した」ような気になりませんか(なってる私が単純なだけでしょうか)?
わざわざ作らなくてもすでに持っているものなので、ぜひ話のタネに、一度使ってみるのもいいかと思います。
(最近ではマネーロンダリング対策などのため、デビットカード用に新しく口座を開く際、全くの無審査ではなくなったところも出てきました。けれどそれも普通に口座を作る時と変わらない程度です)
※マネーロンダリング: 麻薬取引や粉飾決済など、犯罪に使われたお金(いわゆる汚れ金)を、架空または他人名義の金融機関口座を転々とさせることで出所を分からなくする(資金洗浄)ことです。
ただ「デビットカード」を作りたいだけなのに、悪い人たちのせいで少し面倒になってしまいました。悪い人たちにはちゃんと反省してほしいところです!
デビットカードとクレジットカードの徹底比較! 賢い使い分け方は?
さてさて、なかなか便利に使えそうな2つのカード。まずは、デメリットから比較してみましょう。利用する上で気を付ける点にもなります。
2つのカードのデメリット比較
- クレジットカード: 手元にお金がなくてもショッピングが可能なため、使いすぎる心配がある(これはつまり「借金」です。下手すると「カード破産」です) / 何かと手数料がかかる / 審査があってちょっと面倒くさい
- デビットカード: ポイント還元率が低い / 加盟店が少ない / 口座残高以上の利用は不可 / 分割払いができない / 年会費のかかるものが多い(1000円程度) /(J-debitでは)利用時間が決められている(カードを発行している金融機関の対応時間内)/ (J-debitでは)ネット決済ができない
「デビットカード」のデメリットには「そんなに便利じゃない」程度のものが多いですね。
続いて、あれこれの比較です。
それぞれのカード、どんな時に使う?
決まりはありませんが、- クレジットカード: 月々の公共料金・携帯料金などの定期的なお支払い / 大きなお買い物など、特別な出費の時
- デビットカード: 普段のお財布代わりとして
発行会社は?
- クレジットカード: カード会社
→ 分割の際の手数料などがそれぞれのカード会社の収益となります。 - デビットカード: 主に銀行等の金融機関
→ 口座を開設してもらうことが金融機関側のメリットとなります。
支払い方法の違いは?
- クレジットカード: 後払い(大抵翌月以降の、カード会社指定の支払日に)
→ 今、口座になくても数日後のお給料日には入金されている、などの場合の利用には便利です。 - デビットカード: 即時(使ったその時点での引き落とし)
→ 口座にその分の金額が残っていることが条件です。
審査はある?
- クレジットカード: あります
→ それによって信用を得、それを与信枠とし、利用限度額が決まります。 - デビットカード: ありません
→ 金融機関の口座を持っていればOK。その口座残高が利用の限度額となります。「デビットカード」用に新たに口座を開設する時などには、「口座開設」のための審査がある場合もあります。
何歳から入会できるの?
- クレジットカード: 18歳以上(ただし高校生は不可)
→ 「安定した収入がある事」が条件なので、上記の審査があるわけです。 - デビットカード: 15歳以上(ただし中学生は除く)
→ ご自分の口座残金をATMから引き出す代わりに使うカードなので、年齢設定も低くなっています。
ポイントの還元率は?
- クレジットカード: 一般的なもので0.5% ~ 1%以上も
→ 指定の買い物に使えるポイントとして還元されることが多いです。 - デビットカード: 大体0.2%前後
→ ほとんどがキャッシュバックによる還元です。
盗まれちゃったら?
- クレジットカード: 大変です! でも万一のトラブルに備えた保険は充実しています。
- デビットカード: こっちもやられましたか! 国際ブランドのデビットカードになら、クレジットカードと同等の保険がついています。「J-debit」でも、キャッシュカードの紛失と同じ補償が受けられます。
どっちがお得?
クレジットカード→ ポイントや年会費を基準にすれば。
どっちが安心?
デビットカード→ ご自分の口座残高内での利用しかできないので、使いすぎでのカード破産や、かさむ借金などの心配はあり得ません。
終わりに
いかがでしたでしょう。「クレジットカード」では、メリットがデメリットに転じてしまうことがあり、「デビットカード」では、それほど大きなメリットのないことがデメリットを生まない、ただちょっと便利なカード、の印象を受けます。
見た目が「現金」とあまりにも違うため(当たり前ですが)、ついつい気軽に使ってしまいがちな「カード」。
でも注意点さえしっかり気をつけておけば、かなり便利でお得なものなのです。
あなたのライフスタイルに合う使い分け方は見つかりそうですか?
少しでもその手助けとなることができたなら、うれしいです!
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