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因・因・因・因…………


どういうわけか、箱に入った「大」の文字にしか見えなくなってきてしまいました……

クエスチョン


……何事かが起こった時「こんなつもりじゃなかった……なんでこうなったんだ!?」の理由を探るためにも必要そうなこれらの4つ。

「原因」の意味については大体わかるのです。この中では一番頻繁に登場する言葉ですね。


はてさて、では要因は? 起因は? 真因は?


「要因・原因・起因・真因」の違い、意味や使い方、使い分けについて解説いたします。

言葉はややこしいですが、皆さん、案外無意識に、日々、これらを使いこなし「なぜ?」を解決したりしているはずなのです。

「あのことを『要因』、あれのことを『起因』っていうのかぁ!」などとスッキリしていただくお手伝いとなりましたら幸いです!


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「要因・原因・起因・真因」って何?


ただでさえややこしいので、とりあえず、まずは4つの辞書的な意味を見てみましょう。

  • 要因: 物事の成立に必要な原因。主要な原因のこと
  • 原因: ある状態を引き起こしたもの、またはその働き
  • 起因: 物事のおこり、はじまり。その原因となるもの
  • 真因: 事件の真実の原因


……ますますややこしくなってしまいました。


しかも「原因」以外の言葉の説明に、すべて「原因」が入っています。


これだけでは、まだまだ具体的なことはよくわかりませんが「要因・起因・真因」は、いずれも「原因」と何らかの関係があるようです。


上記の意味を踏まえた上で「原因」以外の「要因・起因・真因」を見てみますと、以下のようになります。

仮に「田中君がお昼休みに山下君とケンカをした」としてみます。初めに手を出したのは「田中君」、田中君サイドから見たものです。

  • 要因: ケンカが起こるための、朝から昼休みまでに田中君に起こった、いくつもの出来事
     → 朝、山下君に「おはよう」といったのに無視された / 2時間目の国語の時間に、落とした消しゴムを拾ってくれなかった(山下君の足元まで転がっていったのに)/ 3時間目の体育の時間、シュートを決めた田中君に、山下君、舌打ち / 昼休みに文句を言おうと山下君を呼び止めたら返事もしないで校庭へ行こうとしたので田中君が山下君の肩をつかんだ
     → そのままケンカに突入

  • 起因: そのケンカの直接のきっかけ
     → お昼休みのシカト

  • 真因: 本当にそのケンカは「お昼休みの山下君のシカト」が原因か? とよくよく考えてみた結果
     → どうして山下君は朝から田中君を無視していたのか?
     → 山下君は、田中君がもう二週間も貸したCDを返してくれないことにいい加減腹が立っていた(何度かそろそろ返して、って言ったのに)
     → 朝、田中君が「おはよう」の後に言おうとしていたのは「CD、もうちょっと貸してて」だった

  • ➡ 山下君が貸したCDを田中君がいつまでも返さなかったこと(ケンカの真因)

のようになります。

無視した山下君が悪いのか、CDをなかなか返さなかった田中君が悪いのか……


「真因」は事件の真相、「要因」はそのきっかけとなり得るすべての要素、「起因」はその事件の起爆装置、その一つの何かがきっかけとなり、今までの色々がついに沸点を迎える、といった感じですね。


小学生のケンカでよかったです……


かみ砕いた大まかな違いですが、まずはこちらを押さえておいていただき、では続いて「要因・起因・真因」すべての説明に使われていた「原因」について見ていってみましょう!

まずは「原因」!!


先程の「要因・起因・真因」の辞書的な意味にもある通り、これら3つは「原因」の一種、言い換えれば「原因」とは「要因」でもあり「起因」でもあり「真因」でもあるのです。


さて「田中君と山下君事件」をもう一度振り返ってみましょう。


同級生たちに呼ばれて駆けつけた先生は「このケンカの原因は何なの!! コラっ!」となります。

そこで田中君は「山下が朝から無視するし、舌打ちとかもするから……」と言い、山下君は「無視って!! そりゃ、オマエの方だろ! 早くCD返せよ!」となります。


「田中君が山下君に手を出した」の「原因」は「朝から続く無視や舌打ち」。山下君自身に「原因」があるかのように見えます。


けれど「山下君」の立場で見てみると「どうして田中君を無視したのか(無視した原因は何か)」は「何度返してほしいと言っても返してもらえず、腹が立っていた」からなのですね。


そして、別々な「原因(理由とも言えますね)」を持つ2人がお昼休みに一つの「ケンカ」という事件(事象)を起こすわけです。


時間をさかのぼって、そもそものきっかけとなるもと、事の起こり、といった言葉を指すのが、この「原因」です。


田中君と山下君ではそこが違っているのです。


田中君は「学校に来てから」の無視ですが、山下君はもしかしたら一昨日あたりから「そろそろ我慢の限界」とちょっとイライラしていたかもしれません。

そして2人のそれぞれの原因の結果が「お昼休みのケンカ」です。


このように「原因」は「結果」からさかのぼってそもそもの始まりを指しているもの。違う「原因」から同じ結果が導き出されてしまうこともあるのですね(また、田中君にとって「あぁ、もうキレた!」となったケンカのきっかけは「お昼休みのシカト」でしたが、山下君にしてみれば、「肩をつかまれたこと」。つまり「起因」も違うのです)。

「要因・起因・真因」の「原因と結果」との関係は?


さて、では逆に「結果」が変わった場合「要因・起因・真因」などはどうなるか?


「ケンカ」がなければ、田中君は放課後「CDのお詫びに、今日オレんちでゲームしない? ごはんも食べてけよ!」などと言っていたかもしれません。そうなった場合でも、そこに至る「要因」は「ケンカをした」時のものとさほど変わってきません。いくつかの新しい要因「肩をつかむ前に田中君が、とりあえず長く借りていることを謝った」や「肩をつかむ寸前に山下君が急に転びそうになったので、慌てて田中君がフォローしたためセーフ」などなどが加わる程度です。


それでは「結果」が「仲直りして大親友になる」だったバージョンの「要因・起因・真因」はどう変化してくるか。

ちょっと見てみることにします。

  • 要因: 前述の「ケンカ」までの色々 + 山下君が転ぶのをフォロー、もしくは何とか謝ってその場を収めた / 田中君、山下君を家に誘う / ご馳走になったカレーがすごくおいしかった / 田中君のお姉さんがスゴイ美人 などなど
     → ケンカまでの流れがなければ、仲直りもあり得ません。また、決してお姉さんが美人だったことのみが、田中君と山下君を親友にしたわけではありませんが、そこもちょっとだけは関係があるのです。例えば「美人のお姉さん」の代わりに「意地悪なお兄さん」が田中君の兄弟だったら……絶対もう二度と田中君ちには行きたくなくなり親友への道もバッサリ切られます。

  • 起因: 田中君が謝ったこと、もしくは山下君がいきなり転びそうになったこと
     → このことを分岐点として、2人の親友への道は始まっています。

  • 真因: 2人が今まで以上に仲良くなった本当の原因です。大人になった2人が昔を振り返って「オレたちが仲良くなれたのって、結局アレが原因なんだよな」などと話しているところを想像してみてください。
     → 山下君が貸したCDを田中君がいつまでも返さなかったこと(今まで以上に仲良くなれた真因)


 そして、さらにここで「親友になるための大きな起因」となる事が起きるのです


  • 田中君がなかなかCDを返さない「原因」である「要因」の一つ: ある珍しい1枚のアルバムを探していたこと
     → 返す時にそのアーティストの「幻のアルバム」も一緒に渡して、そろそろ来る「山下君のお誕生日」のサプライズプレゼントにしたかったから(でも「幻」すぎて、まだ見つけられていない)

  • 起因: 誕生日までに何とか「幻のアルバム」を探し出し、借りていたCDを返しつつプレゼントしたこと
     → 山下君、感激です。CDをなかなか返してくれなかったのは、一緒に渡して驚かせたかったからなのかよ! と本当の「原因」を知り、2人の友情はいつまでも続きましたとさ……


 こうなると、初めのケンカからの「真因」も変わってきます


  • ケンカの真因: 山下君を驚かせたかった田中君が(そのアルバムを手に入れるまでは、と)なかなかCDを返さなかったこと

何とも微笑ましいエピソードに早変わりですね(「幻のアルバム」と一緒に、ではなくCDを返してから、改めてお誕生日プレゼントを渡すのでもよかったような気もしますが、そこは……小学生ですから!)。


さてさて、ここでもう一つだけ。

もしもケンカをしたまま「なぜ朝から山下君は田中君を無視していたのか」、また「どうして田中君はなかなかCDを返してくれなかったのか」の本当の理由(真因)を知ることなく、その後、二度と2人が口もきかないまま卒業式を迎え、そのまま別々の中学へ、などとなっていた場合です。


  • 田中君は「オレを無視した山下(あの一件でアルバム探しもバカバカしくなって止め、CDだけはちゃんと返した)」という同級生をたまに思い出すことになります。

  • 山下君は「貸したものをなかなか返さない田中」といったイメージでしょうか。

「真因」を知ることができない、というのは、何とも悲しい結果を生んでしまうのですね。


「どうして山下はオレを無視した?」「なんで田中はCDを返さない?」「あれ? 本当は何か理由(原因)があるのか?」と考えていたら、2人は親友だったかもしれないのに、もったいないです。


「起因」部分にもう一度戻り、本当にここから始まったのか? それより前にも何かあったのでは? と考え直すことは大切なことなのですね。

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「要因・原因・起因・真因」はこう使い分ける!! 違いのあれこれ


誤解から始まる友情、ドラマみたいです!


ではここで、色々とお世話になった「田中君と山下君の今後の友情」も応援しつつ、「要因・原因・起因・真因」について、もう一度まとめていってみましょう。 

「原因」との関係は?


  • 原因と要因:「原因」の中にはいくつもの「要因」がある
  • 原因と起因:「結果」に至るきっかけになる「原因」のことを分けて「起因」と呼ぶ
  • 原因と真因: 見えづらかったり、気づかれないこともあるが「見えている原因」以外にも「真実の原因」があるのなら、それが「真因」

4つをわかりやすく言い換えると?


  • 原因: その結果を引き起こしたこと、また、その結果につながる行動などのもと。

     → 結果に至るまでの「原因」を細かく分けると、
  • 要因: そのような結果になるために必要ないくつもの要素
  • 起因: そのような結果になった、直接のきっかけ
  • 真因: その結果になった本当の理由

もう少し、覚えやすくならない?


……! では、

  • 要因:「要」の文字から「要素」= 要素がいくつか集まり「原因」に
  • 起因:「起」の文字から →「原因」の中でも「何かが起きる」きっかけとなる、または「起爆装置」的なもののこと
  • 真因:「真」の文字を使う言葉から →「真相」「真実」「真犯人」「『真の友』と書いて『真友』」などとニュアンスが似ている
  • 原因: これらの元なので「原本」「原型」「原液」「原画」等 =「原」の文字

こんな感じで覚えると、何となくわかりやすいかもしれません。

「真因」が知りたい!!


「どうしてこうなった?」を1段階ずつさかのぼり、その都度「起因」となっていそうなものを疑ってみる。

     →「どうして彼はいつも遅刻ばかりするんだ? 何が原因だ?」
     →「もしかしたら、寝不足で朝起きられないのか?」
     →「なんで寝不足なんだ?」
     →「夜更かししてるからだろうなぁ」
     →「なんで毎日夜更かしするんだ?」
     →「あ、月末までに終わらせるように、って、結構な量の課題出してたの、オレだった」

     ➡「彼の遅刻」の真因が「自分の出した課題の多さ」ということに気付いたため、期限までの課題の量を減らし、ついでに栄養のつく昼ご飯をご馳走。さらに課題についての質問等、熱心に対応。

     → 数十年後の「ノーベル賞授賞式」の際、恩師として紹介される……

か、どうかはわかりませんが、この工程は、だんだん謎が解かれていくようで面白いことは確かです。

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終わりに……


わざわざ「要因・原因・起因・真因」と言葉で言うと何ともややこしい感じがしますが「真因」は少しいておくにしても「要因・起因」がないと、いつも普通に使っている「その原因って、これじゃない?」などが成立していないことになるのですね。ただ「要因」のすべてを挙げたり「これに起因している」などとは普段あまり使わないだけです。


「真因」を追求するのにはちょっと根気が必要かもしれませんね。でも大事な「原因」の一つです。


「結果」には必ず「原因」があります。

いい結果にはその「原因」である「勝因」を次にもつなげ、残念な結果ではその「敗因」をしっかりと見極め「今度こそ!」となれますよう「要因・原因・起因・真因」をうまく使いこなしてみてくださいね。応援しています!


皆さまの「なるほど」のお役に、少しでも立てていたらうれしいです!!


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