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国語が得意な人と、数学が得意な人の違いじゃないの?


理科


……なんとまぁ、大雑把な……


同じ結論を出すにしても、一つひとつ理詰めで考え答えを求めていくイメージのある「理系」。

それに対し、直感で判断するイメージの「文系」。


「国語が得意な人」と「数学が得意な人」 ── 確かに、その印象はあります。


    えっ!? ほんとにそういうことなの?

    じゃあ、どっちも得意な人は「何系」?

    「先生」になりたいんだけど、大学では「文系」「理系」どっちに進めばいい?

    「先生」にはならないけど ── 就職に有利なのってどっち?

    その後の年収に差は出てくる?


……こうなってくると話は変わってきます。

単に「君の考え方って『理系』っぽいよね」などといっている分には問題なさそうですが、就職や年収などが絡んでくるとなると……ちょっとした一大事です。


やりたい仕事ではなく、就職できそうな仕事(企業)、お給料のいい仕事に就く、というのでは意味がありませんが、「文系」「理系」とはどんな学問で、どのような勉強をするものなのかを知っておくことは大事。


ここが曖昧だと、そもそも自分が学びたいことが教えてもらえるのはどちらでなのか、将来就きたい仕事にはどちらで学ぶ知識が必要とされているのか、さえわからない ── ということになります。


それは……困る……


この際、知ってしまいましょう!



「文系」と「理系」、就職に有利なのは? 年収が高いのはどちら? 等含めまして2つの違いを解説いたします。

皆さまのモヤモヤ解消と明るい未来のお役に、少しでも立てましたら幸いです。

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「文系」と「理系」の違いはココ!


大昔から人類の皆さんは、いろいろなことに対し疑問を抱きながら生きてきました。

かつては「神様のお怒りだ!」と、ひたすら祈りを捧げられてきた大雨や日照りなどの自然現象にも、

「これって、こんな時に起こりやすいんじゃない?」

のような法則を見つることで折り合いをつけてきたのです。


自然を観察し、これまでの経験と併せて考えていけば、物事の本質や道理を明らかにすることができるのだ、と気づいたわけです。


「今日は蚊がやたらと多いなぁ。そういえば前回蚊が大量に発生したのも、今日と同じ、雨の降った後だった気が…… そっか! 雨の後は蚊に注意なんだ!!」


な感じですね(あくまで例えです)。


こうして発展していったのが「自然科学」と呼ばれる分野。

人類はどんどんと知恵をつけていくことになります。


大体のことは観察からの推測で、説明がつく ──


そしてここにツールとして使われるのが数学です。

「推測」といっても「多分、こうだろう」といったものではなく、客観的な事実に基づいた「推測」。

つまり実験で得られたデータであったり、これまでの観測(観察)の統計であったり、ですね。


これらをもとにして、物事を明らかにしていこうと考える学問が「理系」。


研究の対象となるのは主に「自然界での現象」について、です。


そして研究の対象を「人間の活動」について、としているのが「文系」。


ですので「文系」であっても基本的な考え方の流れは「理系」と変わらないのです。


「やる気でないなぁ。学校休んじゃおうかなぁ。うちのクラス、結構休んでるヤツ多いよなぁ……ゴールデンウィーク、楽しかったなぁ……」


これも、一人だけはなく何人もに共通する心の動きだからこそ「五月病」なる名称がつけられることになるわけです。

人の心を扱う「心理学」でさえ、統計学を駆使しているのですね。


「数学」との関わりの濃さなどではなく、「文系」「理系」を分けているのは「何を研究するか」、その対象の違いです。


  • 「理系」では主に「自然界での現象」を研究対象に
  • 「文系」は主に「人の活動(行動も心もその歴史もすべて)について」が研究対象

となります。

ここが2つを分ける大きなポイント。


このことにより、大学では学部が、

  • 理系: 理学部 / 工学部 / 医学部 / 農学部 / 薬学部 / 看護学部  などなど
  • 文系: 経済学部 / 法学部 / 文学部 / 教育学部(理系の教育学部もあり) などなど

のように分けられています(大学によっても若干異なります)。


ひと言で「自然界」「人間の活動」といっても、そのすべてを知ろうとするのはムチャ。

吸収しなければならない知識が多すぎです。

ですので、その中の1分野を専門的に研究するため、「理系」「文系」、そしてさらに細かく学部・学科と分かれているのですね。


とはいうものの、かっちりと厳密に分けられた領域ではなく、お互いにリンクしている部分も多くあります(上記の「教育学部」もそうです)。

また、社会に出てから求められるのは「文系的発想」と「理系的思考力」。

より良い結果は2つがタッグを組むことで生まれるのです。


学部としては上記のようになっており、

「国語・語学・歴史」などが得意な人は「文系」に、「数学・理科」が得意な人が「理系」に進む

という傾向にありますが、大きな目で見れば「文系」「理系」とは、明確なラインで分けられるものではないのですね。

「文系」とは?


明確なラインで分けられるものではないのです ──


と書いておきながら「文系とは?」というのもどうかと思ったのですが……

話が進みませんので一応「文系」について、特に大学ではどのようなことを研究しているのか、代表として前述の4つの学部について軽く見てみましょう。

    経済学部: 経済学を中心とした教育、研究
  • 複雑な経済活動への理解を深め、国の経済発展に役立てようとする学問
  • 「国全体」の経済活動についてを学ぶ「マクロ経済学」と、「家計や企業」についての「ミクロ経済学」の2つが大きな柱。
  • 日本や海外の「経済史」を学ぶのはもちろん「解析学」「統計学」など、高度な数学能力も必要とされる学部

  • 法学部: 主に法学を研究
  • 司法試験合格を目指す学生が多い
  • 「倫理学・心理学」などの一般教養の他、「民法・商法・刑法・労働法」などなど様々な法律に関する科目あり
  • 「法学部『政治学科』」のように政治学を研究対象とするところでは日本、西洋の「政治思想史」「外交史」「国際政治学」など、政治系の科目を含む
  • 「法学部『経済学科』」では同じく「経済系」の科目が含まれる

  • 文学部(「人文学部」とも): 主に人文科学、社会科学についての研究
  • 人間そのものを理解するための総合的な研究
  • 「思想・歴史・言語・行動」の4つの分野を研究
  • 「言語学(一般的に「文学」といわれるもの)」の他、「哲学」「心理学」「考古学」「歴史学」なども「文学部」の領域

  • 教育学部: 主に教育学についての研究
  • 目的は「教員」の養成
  • 他、「教育」に関する研究(教員養成ではなく、その研究者などの養成)を目的とする「教育系」の学部もあり
  • 教育課程中もしくは卒業とともに取得できる資格が多いのも特徴
  • 「科学教育」や「算数」、「臨床心理学」「学校文化」などのゼミあり

「文系」といえど、かなり数学的能力も必要とされているのです。

特に「経済学部」などは、お金を通しての経済活動を研究するので、もはや「理系」なのでは……? と思えてくるほど。


また「文学部」で扱う幅が広い。

いわゆる「文学」の研究といったイメージのある学部ですが、本当に「人間そのもの」をいろいろな角度から研究しています。


「文系」自体の印象がだいぶ変わった気がします。

部活などの「文科系」とは大違い。


冒頭の「先生」になりたい方は、どの教科を専門にしたいのか、またはその大学にもよりますが、一般的には「文系」の「教育学部」。

いい先生になってくださいね。


さて、もう一方の「理系」は?


もしかして、こっちもイメージ変わっちゃう?


── のか、どうか、続いて「理系」にいってみましょう。

「理系」とは?


こちらも同じく前述の学部を例に。

    理学部: 自然科学全般を研究
  • 既存の自然科学の理論をさらに応用・研究
  • ノーベル賞受賞者も多く輩出。科学の最先端を行く学部

  • 工学部: 工学の研究
  • 技術者の養成を目標とする
  • 1年目はどの学科もほとんど同様で「微積分」「線形代数学」など基礎的なものを学ぶが、2,3年次になると専門科目が学科によりかなり異なるのも特徴の一つ

  • 医学部: 医学についての研究
  • 学科は「医学科」の他「看護学科」「健康学科」「保健学科」「生命科学科」「医科栄養学科」などに分かれる
  • 取得できる学位は「学士」「修士」「博士」(ただし「博士」を取得するには医師養成課程を持つ大学で学び、論文の評価を得る必要あり)
  • 医学科の学生の平均年齢は他の学部に比べても高め(入学志望者の倍率も難易度も高く、入学の時点での年齢も他学部より上がるため)

  • 農学部: 農学を中心とした研究
  • 他、園芸学、畜産学、農芸化学、農業工学、農業経済学、獣医学、昆虫学等、分野は幅広く分かれる
  • 地球全体の環境破壊や食糧危機などの問題解決のための先端科学を学ぶ
  • 理科や数学の知識も広く用い、自然の中での作業も多い 

  • 薬学部: 薬学の研究
  • 6年制の薬学科と4年制の薬科学科がある
  • 国家資格保有者の育成機関としての側面も持つ
  • が、薬剤師になるための教育よりも研究者育成に力を入れている大学が多い
  • 取得できるのは医学部同様「博士」まで

  • 看護学部 : 看護学を教育研究
  • 高齢化社会に伴い、学部の設置が増加傾向にある
  • 看護師の養成が目的

「文系」に比べ「理系」は、研究内容が学部の名称からもわかりやすいですね。

「理系」、貫いています。

全くイメージが変わりません。

しかも書いているだけで、なぜか技術が身についたような錯覚に陥ってしまう……


恐るべし、「理系」 ──


「文系」の学部に比べ、ここも違いのポイントの一つです。

「理系」では、いわゆる「手に職」的なものを取得できることが多い。


もう何となくお気づきになられた方もいるかと思いますが、


さてこの違いが「就活」をしていく上でどのように関わってくるのか?


では次に気になる「就職の有利さ」について比較していってみましょう。

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「文系」と「理系」の比較! 就職に強いのはどっち?


「文系」「理系」の就職事情の前に、絶対数の違いがあります。


多いのは「文系」、または「文系出身者」です。

「理系」の方が圧倒的に少ない。


これも大きな違いの一つです。


では人数の多い「文系」とそれに比べだいぶ少ない「理系」。

2つの就活事情を見ていきます。

「文系」の就活って、どんなもの?


こちらは、おそらく皆さまのイメージしている通りの「就活」スタイルかと思います。

会社説明会に行き、エントリーシートを書いて送り、筆記試験を受ける(WEBテストの場合もあり)。

そして、それに合格したら面接、ですね。


さてさて、文系の方々は、大学等で何を研究していたか?


人間の活動についてを、いろいろな角度からアプローチ、ですね。

ズバッといいますと、それらの研究は大抵の場合、入社してからの仕事には関係のないこと。

つまり、直接仕事の役に立つ研究はしてきていないわけです。


「文系」の学部では「職」としての何かを身につけるためのものではなく、「教養」を純粋に学ぶ、といった形のところが多いのです。

そもそも就職のために勉強してきたわけではない。


イコール「即戦力にはならない」です。


法学部の人たちの中には法律家を目指す方もいるでしょうし、経済学部では、その知識を生かし金融業界・保険業界に就職、と決めている人もいるかと思います。


が、その全員が希望の職業に就けるわけではないのです。

そうなった場合には、大学で勉強してきた専門分野とは異なる業種の企業を受けることになります。


ではそんな「文系就活生」は何をアピールすればいいのか?


今までの研究成果などを話したところで、あまり意味はない。

会社の人たちが興味を持つとも思えません。


「文系」のアピールポイントは、自分の「将来性」です。


熱意や人柄、コミュニティ能力、といった形に見えないものではありますが、仕事をしていく上で、なくてはならないもの。

というより、スキルがないので(あくまでその仕事に対しては、です)、そこ頼み、といった部分が大きくなってしまうのですね。


その代り(専門となるようなスキルのない代わり)に、選択肢は広がることになります。

特定の職種の仕事に就く、といった限定的な就活ではなくなることは強みの一つでもあるのです。


ただし、前述の通り「文系」出身の就活生の数は多い。

優良企業には、彼らもやってくることになります。


当然倍率は上がり ──


これらのことから「文系の就活は厳しい」などとも言われます。

実際、ここだけ見れば確かにキツイ……なのですが「文系だから就職できない」ということは全くあり得ません。

「文系」が就職できなかったら、新入社員が圧倒的に足りなくなってしまいます。

就職率も特に悪いわけではありません。


ただし、難易度としては面接をしてもらえるまでに2,30社にエントリーシートを送る、その後の面接も、2,3回行われる、など、就活にかかる時間自体が長くなる可能性は大です。


でも大丈夫。


肝心なのは「自己アピール」です。

自分の熱意やコミュニティ能力、協調性などをしっかりアピールして「よし、彼の将来に投資してみよう」と企業側に思わせることが重要。

将来、自分がどれほどこの企業にとって有用な人材になるかをアピールです。


人間について理解しようと重ねてきた勉強や研究は伊達ではありません。

スキルは仕事をしながら身につけていけばいいのです。

「理系」の就活は?


こちらも、会社説明会、エントリーシートを送り面接、となるのは一緒。


ですが「文系」の場合とは違い、筆記試験では「理系専用」の問題が出されます。

また、説明会自体が「理系専用」のものである場合もあり。

エントリーシートの設問にも、研究内容についてを書く欄が大きめに作られています。

面接でも、研究内容の発表や技術的な質問をされる「技術面接」が加わることも多くあります。


つまり「理系」の場合重視されるのは、熱意や人柄など以上に「技術的な知識と能力」です。


大学で学んだことが、直接仕事に関係してくるからですね。

こちらは初めからある程度の「即戦力」として見られているわけです。


面接もスムーズ。

内定がとれるまでに行われる面接は1,2回程度。

エントリーシートを送る数も「文系」と比べ4分の1くらいで済みます。

就活にかける時間はかなり短いのです。


また、研究室に企業からの求人票が届いたり、力のある教授(企業と共同研究をしている、または、そこでの研究技術が企業にとって必要なものなど)に認められていれば推薦を受けられることもあります。

面接免除やそのまま大手企業に入社、などといったことも起こり得るのですね。

難関大学ではアプローチをかけてくるのは企業サイド、となる場合もあり。


入社前からある程度のスキルを持っている「理系就活生」。

人柄も良く熱意もあるけれど、今後どのような仕事をしてくれるのかは未知数の「文系就活生」。


同じ大学の学生なら、就職に有利なのはすでに「手に職」を持った「理系就活生」の方なのです。


ただし、これはあくまで就活でのお話。

入社後に求められるのは、コミュニケーション能力や課題への達成意欲、論理的なものの考え方など。

これは「文系」「理系」どちらであっても変わりません。

出身学部で評価がなされるわけではなく、業務に必要なスキルをいかに持ち、活用しているか、がその対象となるのです。

就職後の年収の違いは?


さてさて、どちらも難関を突破して入社。

就活の際にそのスキルをすでにある程度買われていた「理系」と、自分の将来に賭けてもらった「文系」。


一概には言えませんが、上記のことからも初任給が高いのは「理系」となります(「文系」初任給は一般的に20万円前後)。


では、そのまま「理系」が出世街道を駆け上がっていくのか ──!?


── そういうわけでもないのです。


先ほど書きました通り、特別なスキルのない「文系」は就職先の選択肢に広がりがありました。

一方身につけた技術のある「理系」では、基本、その専門分野の職種を就職先として限定しているのですね。


こちらもあくまで傾向、となりますが「文系」の主な就職先、とされているのが「金融機関」や「商社」。

「理系」では「製造業」といわれています。


「出世」云々は抜きにして、業種としての両者を比べてみると賃金体系が違ってくるのです。

ですので「生涯賃金」では「文系」の方が高くなる(文理格差5000万円以上)ともいわれます。


そしてもう一つ。

製造業など技術をそのまま活かせる業界ではなく、ある企業の「技術的なものを担当」のような形で就職した場合もありますね。

そう言った場合には、今度は管理職に昇進しにくいのです。


「技術部分」ではなく業務の中枢にいる「文系」出身者の多くが管理職に就く、そのためその世代の年収は「文系」出身者の方が高くなる


といった具合です。

「通説」としては「文系の方が年齢を重ねるにつれ年収が高くなる」などともいわれていますが、これは完全にその会社ごとに異なる問題です。


これまた傾向ではありますが、ソフトや通信を扱う企業や機械・電気・電子といった技術職では、高収入を得ているのは「理系」の方。

IT関連の業種などでも管理職には「理系」出身者が多くいます。


一様ではないのですね。


一般的に「文系」の方が所得の幅が「理系」に比べて大きいとはいわれます。

「理系」の職には所得のバラつきが少ない。


また、再就職に関して強いのは「理系」。

やはり「手に職」の有利さです。


ですが一昔前に比べ、両者を隔てる壁は確実に取り除かれつつある、というのが現状なのです。

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終わりに……


今まで誰かに対し「理系っぽい」「文系っぽい」といっていたのは、こうしてみてみますと、ちょっと意味が違っていたのですね。


人間の活動か、自然界の現象か。


どちらも論理的に紐解いていくところは同じなのです。


就職は確かに大事。

ですが、「大学 = 就職のための準備期間」としてしまうのはもったいない……


「文系」だから「理系」だから、ではなく、これを勉強したいから、将来こんな仕事に就きたいから、に繋がるのはどちらなのか、が大事なのですね。


さてさて、いかがでしたでしょう。

「文系」「理系」へのモヤモヤは多少薄まりましたでしょうか?


わかったところでどっちに進むかは相変わらず悩むー!


かもしれませんが、皆さまの納得のいく進路選び、もしくは豆知識的なスッキリのお役に少しでも貢献できていましたらうれしいです。


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