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桜も散り、4月からの新生活にも少しずつ慣れ始めた頃、あちこちでいっせいに咲き始める赤紫の花。
そう、つつじです!

……たぶん、つつじです。
さつきだったかも……


つつじ

似ているのですよね、本当に‼︎


どっちがどっちだったっけ?
せっかくキレイだから写真も撮ったのに〜!



大丈夫です!


2つの違いや見分け方についてご解説いたします。

よろしければ、どうぞ参考になさってみてください!


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「さつき」と「つつじ」の違いを簡単に言うと


どちらも同じく『ツツジ属・ツツジ科』のさつきとつつじ。

見た目も咲く時期もよく似ています。けれど、その微妙な違いこそ、2つを見分けるポイントとなります。


花弁や葉っぱが大きく、開花時期も早い方「つつじ」小ぶりの花や葉を持ち、つつじの後に咲き始めるのが「さつき」です。


それではもう少し具体的に、それぞれの特徴を見ていくことにしましょう。

「さつき」の特徴とは?

 

🔶さつき展ツツジ祭り


旧暦の5月に花を咲かせることから名の付いた「さつき」は、300もの種類を持つツツジのうちの一つ『サツキツツジ』を略しての呼び名です。


現在では5月中旬から7月、他の『ツツジ科』の仲間より1か月ほど遅れての開花スタートとなります。


赤紅色の花弁を、さつきのイメージとして持っている方も多いのではないでしょうか? 可愛らしい小ぶりの花を咲かせてくれます。


大きさ(高さ)は1mほど。剪定されて、きれいな生垣になっているのをよく見かけます。

花が咲くより先に新芽が出るので、剪定は少し難し目。きれいなさつきの生垣には、それなりの技術が施されていたのですね! 感心です!!


1つの株から1つの花柄だけでなく、単色や絞り咲き、覆輪と呼ばれるもの等、いろいろな花が混じって咲くことも、園芸や盆栽で人気の高い理由のひとつとして挙げられます。


また、冬になっても(ほとんど)葉を落とさない『常緑樹』としても知られています。

生垣がスカスカになってしまったら、ちょっと悲しいですものね。

花弁は肉厚で葉の表面には照りがあり、ツヤツヤしています。


枝分かれがよいため、小枝が多く、1つの蕾からは1~3輪の花を咲かせます。


よく見かけるのは真紅の花弁を持ったものでしょうか。

一週間ほどかけて、ゆっくりと開花していきます。



そんな「さつき」、俳句の季語も『夏』です。『最古の園芸書』ともいうべき(なんと!)元禄5年発行の書物にも『初夏咲き』の花として紹介されています。


開花時期の5月中旬から7月、小ぶりで可愛らしいさつきの花を、ぜひ観察してみてくださいね!

「つつじ」の特徴とは?



万葉集にも詠まれていた「つつじ」。代表的なのは長崎県平戸で改良された品種群の『ヒラドツツジ』、街路樹としてよく見かけるのは、その一種である「オオムラサキツツジ」です。


名前の通りの赤紫色の大きな花が特徴。葉も大ぶりです。樹高は1~3mですが、「オオムラサキツツジ」以外のつつじの中には5~10mになるものもあります! 大きいですね!


開花の仕方も豪快です。一気に花開く、といった感じの開花となり、全部の花が一度に開きます。


いつの間にこんなに咲いたの!?とびっくりさせられることもしばしば。


アジアに広く分布し、ネパールでは国花の地位まで上りつめています。

スケールがすごいですね! 何となく今までのイメージより、勇ましさが増しました!


樹齢800年を軽く超え、1000年くらいではないか? と推定された古木もあり「花」というより「樹」、山腹一帯に自生しているつつじの姿は実に壮観です。



よくお子さんたちが洋服に葉っぱをくっ付けてワーワー楽しんでいるのを見かけますが、つつじの葉もその一種。照りがなく、葉っぱや幹にも毛が密集して生えているため、服などに簡単にくっ付いてしまいます。

付けたくて付けた場合には楽しいのですが、気づかずくっ付いているとちょっとだけ恥ずかしいので、つつじと戯れた後などには、一応確認してみてくださいね。


蜜を吸ったご経験があるのなら、それも「つつじ」です。


街なかではあまり見かけませんが、毒性のあるものもありますので、ご注意ください!


大ぶりな花ですが、1蕾には3輪の花が基本。


開花時期は4月中旬から5月下旬にかけてです。さつきと入れ替わりのような感じですね。


先ほどの元禄の園芸書によれば、つつじは『春先花』として掲載されています。季語も『春』。春先に一気に咲き誇る様子が目に浮かぶようです!


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「さつき」と「つつじ」の詳しい違いと見分け方


さて、これまでを見る限り、案外見分けって簡単なんじゃない? と思われたかもしれません。

並んで咲いていてくれたなら、確かになんとかなりそうですね。


けれど開花時期が重ならない2つ、また、基準より大ぶり、または小さ目のものもあります。


花の散った後では? 写真で見せられたら? 


なにより困るのは、街などでよく見かける「オオムラサキツツジ」が特につつじと似ている、ということです。

5mやそれ以上のつつじなら、さすがに見分けられると思うのですが……「オオムラサキツツジ」「さつき」、最強のタッグです。


「これはつつじですか?」「いいえ、さつきです!」などの自信を持った回答のためにも、一番分かりにくく、そのくせ街なかで咲いている「つつじ・さつき」のほとんど、と言ってもいい2種、「オオムラサキツツジ」と「さつき」、この2つを比較しながら、見分け方等、さらに細かく詳しく見ていってみることにしましょう!

開花時期は?

  • さつき: 5月中旬から7月
  • つつじ(オオムラサキツツジ): 4月中旬から5月上旬(さつきに比べて、短いです)
➡ つつじが咲き終わるころ、さつきは咲き始めます。

花や葉の違いは?

◎さつき
  • 花: 小ぶり / 1つの蕾に1~3輪の花が咲き、花弁は肉厚で、光沢があります
  • 葉: 小ぶり / 長さ2~3cm 巾6mm程度 → こちらも表面には光沢があります / 葉先が尖っています / 硬い葉を持ちます

◎つつじ(オオムラサキツツジ)
  • 花: 大ぶり(つつじの花の大きさは、さつきの倍ほどもある、といわれます) / 枝先に2~5個の大型の花を咲かせます。
  • 葉: 大ぶり / 長さ3~8cm 巾1,5cmくらい → 狭楕円形~卵型の葉で照りがなく、毛が密集して生えています(服等にくっ付きます) / 葉は柔らかめ
➡ 全体に、大きめなのがつつじですね。さつきには硬めの印象があります。

オシベの数も違う!

  • さつき: ほとんどが5本
  • つつじ(オオムラサキツツジ): 10本
  • つつじ一般: 5本以上 

色で見分けられる?

色だけ、では難しいですが他の特徴を踏まえた上でなら、目安の一つにはなりそうです。


以下、代表的な色を挙げておきます。

  • さつき: 紅赤色が多い / 一株から色々な配色の花が混じって咲くのも特徴の一つ
  • つつじ(オオムラサキツツジ) : 赤紫色。名前の通りです。 
  • つつじ一般: 白、ピンク、紫 / 中には黄色や、葉っぱのような緑色、赤、白、ピンクを咲き分けるものなども / 『つつじ色』というのは鮮やかな赤紫色のことです

花のない時期は?

芽や葉に生えている細かい毛で見分けられます!
  • さつき: (2,3例外はあるものの)緑色
  • つつじ: 茶色(例のヤツです。服にくっ付くもと)

花が落ちた後の冬、葉っぱはどうなる?

  • さつき: 常緑性 → ほとんど落葉しません
  • つつじ(オオムラサキツツジ):  常緑性 → さつき同様、ほとんど落葉なしです
  • つつじ一般: 落葉性 → 半落葉、といった感じです

それぞれの「芽・花」関係

  • さつき: 新芽が出てから花が咲きます 
  • つつじ: 花が咲き始めてから新芽が出ます

ちょっとおもしろいこと

大雑把な言い方ですみません。でもちょっとおもしろいのです。


実は、「さつき」「つつじ」、新芽が出るのは同時期の5月。上記の『芽が出るのが先か、花が咲くのが先か』の違いで開花時期が変わってきているだけなのですね!!


いやぁ、神秘です! 感動しました(私が)!!

見分けポイントを簡単にまとめてみましょう!

◎さつき
  • 花や葉はつつじより小さめ。でも肉厚
  • 咲くのもつつじの後
  • 葉にがあり、触ると硬さを感じる
  • 枝分かれが多い(小枝が多い)
  • 花が咲いている時に蕾も一緒に見つけられるかも
  • 植え込みなどにはさつきが多いかも

◎つつじ
  • 花や葉がさつきに比べ、かなり大きい
  • さつきより先、春に咲く
  • 葉っぱがくっ付く! 光沢はないが、毛が密集して生えている
  • 背も若干高め
  • 街路樹に使われる率も高め


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終わりに…


もともと同じ「ツツジ属・ツツジ科」


それぞれの違いはあるものの、別物として分類するのはどうなの? という意見、考えもあるようです。

なるほど、これからもますます、色々な種類の『ツツジ科』の仲間は分類され、増えていきそうですね。


こうして、特徴等の違いを見てみると「もう、同じ種類なんだから同じってことでいいんじゃない?」「見分けられなくなるから、これ以上紛らわしいの作らないで~! 」などとも思ってしまいますが、色々な改良・交配等を経ていくつもの品種が生まれているのは、ただ私たちの目を楽しませるためだけだったんだなぁ、純粋に花を楽しむ、と考えれば、紛らわしくてもよし! まだまだ、たくさんの花を私たちに見せてほしい! とも……


学術的な分類はともかく、色々な種類の花と出会えるのは、やっぱり単純に和みます!



いかがでしたでしょう。


「さつき」と「つつじ」、見分けがつかない! と言われつつも、それぞれに個性を持っていた2つの花。

どっちなの? の解消に少しでもお役に立てていたらうれしいです!


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