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疲れた時などにふと目にする道端の緑は、なんとも心を和ませてくれるものです。



街中でもよく見かけるクローバー。「四つ葉のクローバー発見!!なんかいいことあるかも!」なんてご経験もあるかもしれません。

けれどそのクローバー、本当にクローバーでしょうか?

実は非常に姿かたちのよく似た野草に『カタバミ』という植物があります。


見た目は本当によく似ているのですが……

「四つ葉のカタバミだった~」とならないよう、「カタバミ」と「クローバー」の違いをまとめてみました!


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カタバミとクローバーの違いを超簡潔に!


「カタバミ」とは、カタバミ科カタバミ属の多年草、「クローバー」はマメ亜科シャジクソウ属の、同じく多年草です。

どちらもよく見かける植物ですが、カタバミの方がより多く、どこにでも生える野草として知られています。


またカタバミは駆除がやっかいな雑草として扱われることが多いですが、クローバーはミツバチが蜂蜜を作る際の蜜源植物として重宝される等、見た目の類似とは異なり、まったく別の種類の植物なのです。


カタバミとは?


「片喰」「傍食」「酢漿草(さくしょうそう)」などの漢字名を持つカタバミには、クローバー状に三枚のハート型の葉がついています。

この葉の様子はカタバミの大きな特徴であるとともに、クローバーと混同されやすい要因にもなっています。

花は鮮やかな黄色で、同じ大きさの五枚の花弁から成ります。


果実は熟すと弾けます。厄介なくらいに弾けます。

小さな種をまき散らし、その飛距離は半径1メートルほど。繁殖力はかなりのものです。


◆動画がありますので、ぜひ♪



地面を這う茎も短期間で広範囲に広がり、根も深く張るため、引き抜こうとしても簡単には抜けません。

そんなカタバミが好んでよく生えている場所、というのが、芝生や人家の庭など人の手の加わったところ、とあっては『駆除が厄介な雑草』と言われてしまうのにも頷けますよね。


そんなカタバミですが、利用価値もないわけではありません。

カタバミ属の学名であるOxalis(オキザリス)には『酸っぱい』という意味があり、カタバミの茎や根にも、かむと酸っぱく感じられるショウ酸が多く含まれています。(漢字名の「酢漿草」も『酸っぱい』を意味する名前です。)


このショウ酸には銅の錆を取る効果があり、錆びてしまった10円硬貨などの錆をきれいに落としてくれます。
薬草としても虫刺されのかゆみ止めにカタバミのしぼり汁は有効です。

また、余談となりますがカタバミは、葉を真ん中で折るようにして閉じ、夜を過ごします。

この、片方の葉を喰ん(はん)だような形から、もうひとつの漢字名「片喰(かたばみ)」の名前がつけられたのですね。


捉えようによっては「踏まれても何度でも立ち上がる」的雑草魂の最たる植物のようなカタバミですが、その繁殖力、力強さを買われ、室町時代頃から、各武将の家紋として使われ始めるようになりました。

そして『カタバミ紋』は、現在ではもっともポピュラーな家紋のひとつとなっています。

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クローバーとは?


シャジクソウ属の和名である「シロツメクサ」。
由来をご存知でしょうか?


江戸時代、オランダからガラスの器が輸入された際、緩衝材として詰められていたことからつけられた名前です。今だったら「プチプチ」……でしょうか。白い草を詰めてくれてよかったです。

先ほども書きましたが、ミツバチに蜜や花粉を供給する蜜源植物でもあるクローバー、なんとその蜂蜜は世界でも一番の生産量を誇ります。
また、葉は茹でて食用にすることもできます。


花穂は強壮剤や通風の体質改善薬に、さらに解熱効果、鎮痛効果にも優れています。

根には根粒菌という共生関係を持つ菌がつき、空気中の窒素をクローバーの根や土中の分け与えてくれるため、その場所は農作物の育ちやすい土地になります。


そして「幸運」までをも運んでしまう四つ葉のクローバー。ただのジンクスと言ってはそれまでですが、なんとも優等生な植物ですね。


◆動く野草図鑑15・シロツメクサの動画♪



(*マメ亜科シャジクソウ属の植物全般をクローバーと称し、中でもシロツメクサを指すことが多いため、こちらでは「シロツメクサ」を念頭に置き、書かせていただきました。)


2つの違いの詳細はコレ

カタバミ科カタバミ属の『カタバミ』は、古くから日本全土に分布される植物ですが、元々は温帯地方から熱帯地方にかけて生息していた植物です。

そのため現在でも乾燥した場所をより好むようです。


開花時期は一応5月から7月となっていますが、環境さえ良ければほぼ一年を通して花を咲かせます。

一方、マメ亜科シャジクソウ属である『クローバー』の原産地はヨーロッパ。

春から秋にかけて花を咲かせる多年草です。


花言葉


カタバミ
   輝く心/喜び/母のやさしさ
クローバー
   私を思って/幸運/約束/復讐
(クローバーの最後の花言葉、ちょっと怖いですね)


葉の形

イメージとしてハート型のかわいらしいものを浮かべてしまいがちなクローバーですが、実際にハート型の葉を持っているのはカタバミの方です。

クローバーの葉にはハートの「谷」部分はなく、楕円に近い縦長の丸い形をしています。


トランプのクラブマークに似ているのがクローバー、トランプのハートを葉に持つのがカタバミですね。

どちらもシャムロックと呼ばれます。

クローバー同様、四つ葉や五つ葉、またそれ以上の葉を持つカタバミもあります。


球根と種

カタバミの中でも特に美しいものは『オキザリス』として園芸用に区別されることもあるようです。オキザリスは球根から育てます。

クローバーは園芸用でも、皆、種です。


花の色

代表的なものでいえばクローバーは白(シロツメクサ)。カタバミは黄色です。

また、クローバーの種類の中には、アカツメクサ(赤)、ムラサキツメクサ(紫)、クロツメクサ(黒)等もあります。

カタバミにも黄色以外の花を持つ、アカカタバミやムラサキカタバミなどがあります。


終わりに…

あれはカタバミだったのか!とショックを受けた方、ごめんなさい。

でも、カタバミの小さな黄色い花、意外とかわいらしいですよね。


ちょっと意識しながら歩けば、目線の先々にはあのハート型があふれています。
その多さはクローバーを探すのを難しく感じるほどです。


やっかいな雑草扱いされながらも、家紋として活躍もしているカタバミ。
なんだかたくましくも健気で、なんとなく応援したい気にもさせられてしまうような……


もし今後『四つ葉のクローバー』を探す機会がありましたら、カタバミを知って敢えての『四つ葉のカタバミ探し』をしてみてはいかがでしょう。

クローバーのように幸運を運んでくれるかどうかはわかりませんが、気持ちの余裕と楽しい時間は運んできてくれそうですよね!


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