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……えっと、外国っぽいのが「ホテル」で、「旅館」は日本っぽい? で「民宿」は……民家っぽい?


すごいです! 完全に間違いではないところがすごいです!!

旅行


旅行の醍醐味の一つ、宿泊施設。

帰ってくれば「やっぱ我が家が一番!」などと言ってしまうものの、やはりどんなところに泊まるのかは、その旅行の中でも重要なポイントですね。


ホテル・旅館・民宿、屋根がついていて寝泊りのできる建物であるところは共通していますが、これらには様々な違いがあることをご存知でしょうか?


あるのですよ、けっこう!


3つの宿泊施設、特徴や違い等、ご紹介いたします。


観光目的なのか、仕事で一泊するのか、など、宿泊施設を利用するのには色々な目的があります。

ぜひそれぞれの違いを知り、より快適な旅のお役に立てていただければ幸いです。


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「ホテル」「旅館」「民宿」はここが違う!


まず初めに挙げておきたい違いは、それぞれのモットー。


「ホテル」では「お客様のプライバシーとセキュリティー対策は万全!」、「旅館」なら「おもてなしの精神には自信あり!」、「民宿」は「気兼ねなく寛げる家庭的な雰囲気なら負けない!」
をそれぞれに掲げ、わたしたちを迎えてくれています。


洋風か、和風か? ベッドか布団か? なども確かに気になるところではありますが、どこに重点が置かれているかは、ご旅行(ご宿泊)の目的によりかなり大事な部分でもあります。


例えば出張中の宿泊。


「民宿」を選んでも別に問題はないのですが、暖かな雰囲気に、仕事なんかやってられっか! ともなりかねません……


これらのモットーを何となく頭の片隅に置きつつ、では続いてそれぞれの特徴等、見ていってみることにしましょう!

「ホテル」とは? 「旅館」違うところはココ!


「ご予約の○○様ですね。お待ちしておりました」

あくまでもクールに、ぴしっとしたスーツの男性が恭しくお辞儀でお出迎え。そんなイメージのある「ホテル」。


きれいで明るい館内に並んだドアを開けると、清潔な部屋が現れます。


宿泊料金が「一室一泊いくら」の室料制となっているのも特徴の一つです。

「シングル」なら定員1名が基本なので「1名利用 ¥6,000」と書かれていればそのまま「一泊6000円」の意味、「ダブル」では本来定員は2名なので「1名利用 ¥7,000」「2名利用 \8,000」などと書かれます。「1名様でのご利用では7000円、2名様でお泊りになる場合にはお一人4000円となり、合わせて一泊8000円」といった意味になります。

この場合、お二人でのご宿泊にはシングルを2部屋借りるよりダブル1部屋を二人で使う方が一人当たりの料金は安くなるのですね。
 

一方の「旅館」の宿泊料金は「一人一泊いくら」となり、その部屋に宿泊する人数分の料金を支払うシステムとなります。

旅館では基本的に食事(夕・朝の2食)がつくから、というのが大きな理由。


ホテルでは、各自好きな時間にレストラン等で食事をしたり、朝食のみビュッフェ式なものが用意されていたりと、かなり自由です。

また、旅館での売りの一つ「天然温泉の露天風呂」などの大浴場の代わりに、一部屋につき1つずつ「バス・洋式トイレ」が完備されています。みんなで温泉につかる、ではなく、一人で本を読みながら入浴する、なども可能。プライバシーは守られまくっています。

旅館のカギはカギ穴に差し込んで回すタイプのものが主流ですが、ホテルではほとんどがオートロック。

仲居さんが入ってきてお茶を入れてくれたりはしませんが、逆に「起こさないでください」などのプレート(ドアサイン)で部屋に係りの人が入ってこないようお願いしておくこともできます。


さすが「プライバシーの保護」に重点をおいているホテルだけあり、個人のプライベートな時間を尊重してくれています。


客室は主に洋室、寝具はベッドのところがほとんどです。確かに「外国っぽい」。洋風です。
味気ない、と言ってしまえばそれまでですが、コンパクトに整えられ、清潔感のある明るいイメージがあります。

フロントにはアメニティグッズなども揃えられています。快適さにも重点はおかれているようですね。

では「旅館」はどんなとこ?


「おこしやす~。まぁまぁ、遠いところからありがとうございますねぇ。お疲れになったでしょう」

女将! 和みます。荷物ぐらい自分で持ちますよ!

……なイメージの「旅館」。


先ほど書きました「仲居さんがお茶」を入れてくれたり、部屋から見える景色について説明をしてくれたりと、何かとお世話をしてくれます。

食事は各部屋で頂くのが基本です。「お食事は7時からでいかがですか? その前にお風呂にざぶんとお入りになってきたら?」です。

部屋は主に和室。ベッドの置かれている旅館もないわけではありませんが、寝具はだいたい布団となっています。

食後の腹ごなしにもうひと風呂、帰ってきたらお布団が敷かれていた、といったパターン、ご経験ありませんか?


宿泊は一般的に2名以上から。

多人数での利用の際には大食堂を貸し切りにしての宴会などもOK。その手配から準備、その他にも数々のサービスでもてなしてくれます。

お手洗いや浴室が各部屋ごとについている旅館もありますが、大抵はお手洗いなら一つの階(フロア)ごとにいくつか備えられている、といった感じ。夜中に目が覚めて、同じフロアの宿泊客とトイレでバッタリ会い、何となく照れ笑い。「あ、さっき大浴場でもお会いしましたよね」なんてこともたまに起こります。


浴室は男女別の大浴場があり、何時から何時まで利用可、などといった使われ方が多いようです。

何となく修学旅行を連想させてくれますね。

また旅館は「日本旅館」などと呼ばれることもあります。


なるほど「日本っぽい」わけですね。

「民宿」とは?「旅館」「ホテル」とはここが違う!


♦【海外の反応】日本の格安ホテル(民宿)の豪華すぎる食事に海外が仰天「食べきれない!」


「奥さん、このお料理美味しいですぅ!」
「あら、ありがとう。それはここら辺ではよく食べられてるものよ。うふ、熊肉なの」
「……(ゲッ)!」



こんな会話もありそうな「民宿」。何となく、他の2つより宿泊料が安い、といったイメージをお持ちの方も多いかと思います。


当たりです!


ほとんどの民宿は個人運営(家族で経営)のため従業員がおらず、サービス料などかからない分、安めの料金設定となっているのです。


食事には地元の特産品が振る舞われることが多く、食後にはリビングで他の宿泊客やオーナー一家と談笑、その土地土地での伝承など、色々と詳しい話が聞けたりもします。


知らない場所に旅行に来ている、というより、親戚のおじさんの家に遊びに来ているような感じです。家庭的なのですね。実際家族でやってるわけですし。


そもそも「民宿」とは、かつてまだ宿泊施設自体の数が少なかった頃、季節ごとにやってくるスキー客や海水浴客、また、行商の方や、ある程度の期間従事し続ける土木工事の作業員の方などの宿泊を、一般の民家が引き受けていた、といった形で始まったものです。


また、農家や漁師の方が、法律に基づいた宿泊施設としての許可を得たうえで、副業的に家を宿泊施設とする、ということもありました。


ではその頃「旅館」は存在していなかったのか?


いいえ、多くはありませんが、ありました。


しかしその「旅館」とは「宿泊専門」の家や建物のことを指すもの、として定義を分けられていたのです。


さて、ここで「旅館」「ホテル」との違いを雰囲気的なものだけでなく、もう少しはっきりさせるために「旅館業法」なるものを見てみることにします。

それによりますと、

  • 旅館営業: 客室は主に和室で5部屋以上 / 2名以上で基本的には食事つき / 適当数のトイレと入浴設備も備える
    → 和式の設備構造を有する

  • ホテル営業: 客室は主に洋室で10部屋以上 / 様式浴室またはシャワー室を有する / 出入り口、窓は鍵を掛けられること
    → 洋式の設備構造を有する

などとなっています。


では「民宿」は?


こちらは「簡易宿所営業」となり、多人数での共用(=相部屋)を前提とした簡易宿泊施設、となっているのです。


旅館業法で定められたものにはもう一つ「下宿営業」というものもありますが、「民宿」は「旅館・ホテル」とは根本的に違い「簡易宿所」としての区分で別物だったのですね。

さらに近年(2003年)の規制緩和で、以前より小規模な客室面積での「簡易宿所許可」取得が可能になり、農林漁業家の小規模な民宿は急増しています。


旅館の中でも洋室主体のものを「ホテル」と呼ぶ傾向にあり、民宿の場合ですと、洋室主体の洋風なものは「ペンション」と呼ばれているようです。

『かまいたちの夜』の舞台ですね(確かにあのゲームも、初めのうちは和気あいあいとした雰囲気がありました。……殺人事件が起こってしまいましたが)。

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「ホテル」「旅館」「民宿」、違いを比較してみました!


「旅館営業」の旅館、「ホテル営業」のホテル、「簡易宿所営業」の民宿。


それぞれが掲げるモットーの他にも、しっかりとした法律上の違いもあったのですね。


しかし、これらは「届け出る際」の決まり事、「名乗る場合」はこの限りではありません。

つまり、どう見ても「旅館」の外観をした宿泊施設に「○○観光ホテル」などと名付けたり、これぞ典型的な「民宿」なんでは? と誰もが感じるようなところが「△△旅館(またはホテル)」と名付けられたりしていても、いっこうに構わないわけです。

また経営者の方の方針で、旅館業法では「旅館営業」としての許可を取ったけれど「お客様が本気でくつろげる空間を目指す」という理念の基、また安価な宿泊料を売りにしたいなどの理由から「□□民宿」と名乗ることも自由。


どんな宿泊施設を目指すか、によって経営側がそれを伝える意図で敢えて「これは違わないか?」という名称をつける場合もあるのです。


ですが、とりあえずその様な番外編的なものを除き……では続いてそれぞれの比較をしつつ、それぞれの旅行(宿泊)の際のおススメ宿泊所を検討していってみましょう!

こんな時にはこちら!(独断と偏見が随所に含まれています)


  • サークルの合宿: おススメは「民宿」。

    → まずは「宿泊料金」。「旅館」でも構いませんが学生さんなら安いに越したことはありません!仲間内での親交を深めるのであれば「プライバシー」を守っている場合ではないので「ホテル」は却下で。

  • 社員旅行:「旅館」がおススメ!

    →「今夜は無礼講で!」の会場は何といっても泊まっている場所で、が便利です。酔っ払ってもすぐに部屋に帰って眠れます。「民宿」では数々のご迷惑をそちらのご家族にかけてしまいそうなので、なるべくならご遠慮ください。節度を保ち、大騒ぎはしない! というのなら「民宿」もOKです。宴会の会場は外で、というのであれば「ホテル」でもいいですね。

  • 民俗学の研究をしています。今日はそのフィールドワークで来ました!: ぜひ「民宿」を!!
    → その地域の言い伝えや風習なども聞くことができ、さらに寝泊りまでできる! こんな理想的な場所はありません。研究で疲れた脳を、家庭的で暖かな雰囲気が優しく休ませてくれそうです。気に入ったらまた来年もどうぞ! 帰宅後、お礼のお手紙なども喜ばれるかもしれませんね!

    ですが、フィールドワーク後の時間は部屋でじっくりまとめ作業の時間として使いたい、などであれば「起こさないでください」のドアサインで、いつまでも没頭し続けることが可能な「ホテル」もありです。
    「旅館」でも構いませんが、がっつり勉強に没頭、というわけにはいかないかもしれませんね。おもてなしの精神で、何かとお世話をしてくれてしまいますので……

  • 大学受験のため、初めての東京!:「ホテル」にしましょう、ご両親も安心です。

    → 東京には「旅館・民宿」があまりない、ということもありますが、やはり何といってもセキュリティーの問題があります。寝る前の鍵のかけ忘れの心配もありません。入ってドアを閉めたら勝手に鍵は閉まるシステムです。オートロックですから!

    ただし、キーを持たずに部屋を出てしまうと入れなくなりますので、そこは注意です!

  • ダメだ……1行も書けない……: たぶん「ホテル」に缶詰めです。

    → 作家さん、スランプですか。大変ですね。まず「民宿」はありえません。「取材旅行」の際にはぜひご利用ください。「旅館」も……たぶん担当さんが許してくれないかと思われます。仲居さんとか女将とか、小説書くだけのために、やっぱり贅沢な感じがしますので。

  • 仲良し4人組でスキー旅行。素敵な出会いなんかもあるといいなぁ(女子たちの場合):「民宿」でいかがでしょう。他の宿泊客の中にかっこいい人がいたら仲良くなれそうです!

    → 「旅館」より宿泊客同士の距離も近くなる「民宿」。みんなでご飯を食べて、おしゃべりをして盛り上がってください。若いっていいですね!

  • 仲良し4人組でスキー旅行。主婦だってたまには息抜きしなくちゃね(おばさまたちの場合):「旅館」にしておきましょうか。

    → いつもはご自分でされているごはん作りやお買い物、掃除も洗濯も、何もせず、ただただ女将や仲居さんからの心からのおもてなしを受け、たまには心底のんびりと過ごしてください! 「民宿」の家庭的でほっとする雰囲気は、もしかすると逆効果かも。オーナーの奥さんに、いつの間にかお料理を教えていた、などということもあり得ます。

  • 出張中です。必要な資料をまとめたら、もう寝ます: もしかして最初の方に出てきた方ですか? ちゃんと「ホテル」に泊まってますか?

    →「旅館」も「民宿」も仕事関係での宿泊(出張等)で使うには危険が伴います。あまりの和やかさにやる気が失せますよ! 仕事して寝る、これには「ホテル」のような人との関わりがごく少なくすむ宿泊施設がおススメです。


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終わりに……


いかがでしたでしょう。


今回3つの宿泊施設の違いをご紹介させていただきましたが、「ホテル・旅館・民宿」そのいずれかに属していたとしても、さらにそれぞれ各施設ごとに違いがあるものです。


毎回同じところに泊まることにしている方もおられるのではないでしょうか。


きっとそれは「ホテル(あるいは旅館・民宿)」だからではなく、「そのホテル(旅館・民宿)」だから。


宿泊施設との出会いも、旅の素敵な要素の一つですね!

「次回も絶対ここに泊まろう!」と思えるような場所に出会えますよう祈っております!!


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